管理栄養士のmafiです。
最近では老後の趣味、フリーランスなど働き方が多様化して、「自宅でカフェを開業したい」という人がとても増えていますね。
「カフェ」と聞くと、弁護士や行政書士に相談するなど開業が難しそうなイメージもあると思いますが、手順にのっとって進めていけば、誰でも開業することができます。
ゆっくりプランを考えて、自分独自のカフェを開業してみるのはいかがでしょうか?
- 自宅カフェの開業ってどうやるの?
- 必要な手続きは?
- カフェのはじめ方とは?
良かったら参考にしてくださいね。
自宅カフェを開くメリット・デメリット
まず、自宅カフェを開業するにあたっての、メリット・デメリットをまとめておきたいと思います。
メリット
- 自宅なので場所代がかからない
- 温かみのあるカフェを作ることができる
- 時間に融通が利く
- 副業としてできる
自宅でカフェを開業するのであれば、カフェは『自分の生活』を中心として運営することができます。
なので、自分の都合を優先してお店の開け閉めをすることができるのは、大きなメリットですよね。
反してデメリットとしては、
デメリット
- お客が来ない可能性がある=資金の回収ができない
- 誰でもお客さんになりうる
- 有名になれば、プライベートが無くなる
ということが考えられます。
自宅カフェが有名になるのは、もちろん簡単ではありません。
ですが、お店を開いて社会と接点を持つ以上、抑えることができる部分はきちんと準備をして開業したいところですよね。
自宅カフェのはじめ方!開業の流れと手順
自宅カフェを開業するには、5つの手順があります。
- カフェの名前を決めよう
- 自宅カフェ開業場所を決めよう
- 自宅カフェ開業に関する「営業許可」を取得しよう
- 「営業許可」に必要な資格を取得しよう
- カフェをPRしよう
どれも自宅カフェ開業のために必要なことばかりです。
この5つの手順に並行して、もちろんお金が必要となってきます。
参考:自宅カフェの開業資金はいくら必要?資金の作り方と経営方法とその学び方とは
これらの手順は、通常の店舗で改行する「カフェ」の開業と全く同じ手順ですが、自宅カフェ開業にあたっては、1番気を付けておきたいあるポイントがあります。
自宅でカフェを開業する際に、最も気をつけたいポイント
自宅でカフェを開業するときに気を付けたいポイントは、
自宅のキッチンでカフェを経営することはできない
ということです。
そのために基準として、
- シンクを分けておくこと
- 厨房が、自宅用とカフェ用で2つ必要
などの条件が入ってきます。
特に『シンク』については、『2層式』のシンクを求めてくる保健所もあります。
参考:喫茶店営業許可は2層シンクが必要ってホント?作った後では変えられない
詳しくは管轄の保健所に聞いてみてくださいね。
[chat face=”sakana1.jpg” name=”mafi” align=”right” border=”gray” bg=”none”] 自宅に2つのキッチンを作るなんて、かなり困難 [/chat]
もし自宅に1つしかキッチンが無い状態で自宅でカフェを開業したいのであれば、
- 1階と2階で住まいのキッチンとカフェ用のキッチンを分ける
- 移動販売用の車をカフェ登録し活用する
- 空き物件、別宅をカフェに登録する
などの裏技的方法をとると、開業することができますよ。
これもすべて、『保健所』ごとに独自ルールがあるので、1度問い合わせてみることをオススメします。
ステップ1:自宅カフェの名前を決めよう
自宅カフェを開業するのであれば、まずはカフェの名前を決めましょう!
カフェの名前は、
- HPサイトを作ったときに必要
- 「営業許可」の申請に必要
- カフェの内装準備時に看板づくりに必要
などなど、カフェを運営していると常に必要なものですよね。
カフェの名前の付け方については、コチラの記事も参考にしてくださいね。
▽記事
ステップ2:自宅カフェ開業の場所を決めよう
自宅カフェの名前が決まれば、自宅カフェを開業する場所を決めましょう。
「自宅カフェ」というくらいですから、自宅をカフェにしようと考えていると思われているかもしれませんが、1つ注意があります。
自宅の登録形態を確認しよう
自宅でカフェを開業しようとする前に、まずは自宅の「用途地域」を確認しましょう。
用途地域とは、
都市計画法の地域地区のひとつで、用途の混在を防ぐことを目的としている。住居、商業、工業など市街地の大枠としての土地利用を定めるもので、第一種低層住居専用地域など13種類がある。
Wikipedia
つまり、行政側が地域の土地の使い方を決めている地域のことです。
「用途地域」の種類と内容は住環境を左右する「用途地域」の基礎知識を参考にしてください
中でも、
営業規制
店舗や工場、倉庫などは用途地域によって営業できる種類が制限されます。
「営業規制」の地域に自宅が入っている場合、その地域でカフェを開業することができない場合もあるので、要注意です。
カフェ開業場所を決める時の注意点
また自宅であればどこでもお客さんがやってくるわけではありませんよね。
- 集客が見込めるエリアなのか
- お客の交通手段は何か
- カフェに寄る前、カフェに寄った後は地域のどのようなお店に寄るのか(地域の動線を確認)
などのポイントに注意して、
本当に自宅でカフェを開業しても大丈夫なのか?
一度考えてみる必要はあるかもしれません。
[chat face=”sakana1.jpg” name=”mafi” align=”right” border=”gray” bg=”none”] 営利目的でなければ、場所なんて気にしておられないかもしれませんね [/chat]
ステップ3:自宅カフェ開業に関する「営業許可」を取得しよう
自宅でカフェの名前と場所が決まり、いよいよ開業のためにリフォームなどを始める際には、まず保健所に「営業許可」の申請をする必要があります。
保健所には、リフォーム前に相談しましょう
取得する「営業許可」によって、リフォームする内容が変わってきます。
なので、まずは保健所に相談をしましょう。
非営利目的でも「営業許可」は必要?
「営業許可」については、全くお金を取らないのであれば、取得する必要はありません。
ただし原則、1円でもお客さんからお金を取るのであれば、「営業許可」が必要です。
自宅カフェに必要な営業許可は、
『飲食店営業許可』
もしくは
『喫茶店営業許可』
のどちらか1つです。
▽喫茶店営業許可と飲食店営業許可の違いについては、コチラの記事も参考に
「営業許可」取得にはお金がかかる
この「喫茶店営業許可」と「飲食店営業許可」ですが、取得するためにはお金がかかります。
飲食店営業許可:15,000円から19,000円程度
喫茶店営業許可:10,000円から11,000円程度
と保健所によって、料金には差があります。
▽詳しくはコチラの記事で
ただ、この金額は「申請」にかかるお金です。
このお金にプラスして、申請に必要な「食品衛生責任者」「防火管理者」の取得にも、お金が必要となります。
ステップ4:「営業許可」取得に必要な資格を取得しよう
『飲食店営業許可』もしくは『喫茶店営業許可』を取得するためには、
の2つの資格が必要です。
食品衛生責任者
「食品衛生責任者」の資格を持つ人の名前を、「営業許可」の申請書に書く必要があります。
「食品衛生責任者」は講習を受講することで取得できる資格です。
費用は8,000円くらいかかります。
▽こんな記事も参考に
防火管理者
「防火管理者」の資格を持つ人についても、同じく名前を、「営業許可」の申請書に書く必要があります。
「防火管理者」についても、消防が実施する講習を受講することで取得できる資格です。
費用は6,000円程度です。
その他の資格
また、カフェを開業するために持っておくと便利な資格もあります。
コーヒーアドバイザー
JSFCA日本安全食料料理協会が主催している、『元コーヒーソムリエ』という名前の資格です。
コーヒー豆の知識から美味しいコーヒーの淹れ方、焙煎、抽出方法、オリジナルブレンドの作り方など、コーヒーについての基本知識を学ぶことができます。
取得するには、2~6カ月間の講座を受講します。
カフェオーナー経営士
JSFCA日本安全食料料理協会が主催している。『元カフェオーナースペシャリスト』という名前の資格です。
コーヒーについての専門知識・技術、マーケティングの基礎知識、開業計画などを理解し、実務で活用できる技術を取得することができます。
取得するには、2~6カ月間の講座を受講します。
▽資格取得については、コチラの記事も参考に
参考:カフェ開業セミナーの参加は必要?初心者がプロの知識を講座で学ぶメリット、デメリットとは?
保健所の「営業許可」取得の流れとは?
一般的には、
- 事前相談:営業を始める前に相談に行こう
- 営業許可申請:書類を準備し、施設検査日を決めます
- 施設検査:店の責任者立会いのもと、食品衛生監視員が施設基準に適合しているか確認
- 営業許可証の交付:施設検査後、2~3日程度で交付(市町によって違う)
- 営業開始:営業許可証を見える位置に掲げておく
という流れになっています。
[chat face=”sakana1.jpg” name=”mafi” align=”right” border=”gray” bg=”none”] まずは、保健所に相談ですね。 [/chat]
▽手続きに必要な期間についてはコチラの記事を参照してくださいね
ステップ5:自宅カフェをPRしよう
自宅カフェを開業した後は、目的によって周りにPRをしていきましょう。
ただし、むやみにPRして情報を広めるのはオススメしません。
自分のカフェのコンセプトを意識して、必要な場所に広めていくのがいいと思います。
自宅カフェ開業に必要な書類まとめ
飲食店を開業するために必要な書類は、『飲食店営業許可』の他にもあります。
そこでまとめて書いておくので、参考にしてください。
保健所
飲食店営業許可
対象:全ての店舗
提出期限:開業予定日の10日~1カ月前、開業日までに取得が必要
喫茶店営業許可
対象:全ての店舗
提出期限:開業予定日の10日~1カ月前、開業日までに取得が必要
消防署
防火管理者選任届
対象:収容人数が30人を超える店舗
提出期限:営業開始まで
防火対象設備使用開始届
対象:建物や建物の一部を新たに使用し始める場合
提出期限:使用開始7日前まで
※リフォーム事業者が提出する
※消防署に問い合わせが必要
火を使用する設備等の設置届
対象:火を使用する設備を設置する場合
提出期限:設備設置前まで
警察署
深夜酒類提供飲食店営業開始届出書
対象:深夜12時以降もお酒を提供する場合
提出期限:営業開始の10日前まで
風俗営業許可申請書
対象:スナックやキャバクラなど、接客を行う場合
提出期限:営業開始の2カ月前まで
税務署
個人事業の開始等届け出
対象:個人で飲食店を開業する場合
提出期限:開始日から1カ月以内
労働基準監督署
労災保険の加入手続き
対象:従業員を雇う場合
提出期限:雇用日の翌日から10日以内
公共職業安定所
雇用保険の加入手続き
対象:従業員を雇う場合
提出期限:雇用日の翌日から10日以内
社会保険事務所
社会保険の加入手続き
対象:個人の場合は任意
提出期限:できるだけ速やかに
自宅カフェ開業に必要な資金
自宅カフェ開業の手続きについて書いてきました。
しかし、手続きをするにしても、内装をリフォームするにしても、資金が無ければできません。
自宅カフェを開業するにあたって必要な資金は、最低5万円から50万円程度といわれています。
もしリフォームする箇所が増えれば増えるほど、この金額は大きくなり、
リフォームする箇所が少ないほど、金額は小さくなります。
▽資金に不安がある場合は、参考にしてみてください。
参考:自宅カフェの開業資金はいくら必要?資金の作り方と経営方法とその学び方とは
まとめ
自宅カフェの開業の方法について書いてみました。
思い立ったが吉日です。
楽しい自分の理想のカフェを作って、楽しんでくださいね!