飲食店の営業許可

飲食店をはじめる時に必要な営業許可とは?種類やお店を開くまでの流れ、取得方法

管理栄養士のmafiです。

  • 飲食店を開業したいけれど、どうしたらいいの?
  • 飲食店を開くまでの流れとは?

このような課題を解決できる記事を用意しました。

この記事を読んでもらえたら、自分で飲食店営業許可を取得することができると思います。
経費を抑えて飲食店を開業したい方は、参考にしてくださいね。

飲食店営業許可とは?

まず、飲食店を開く前に『営業許可』という許可書を保健所で取得する必要があります。

『営業許可』の種類はなんと34種類もあり、自分が開きたいお店にマッチする営業許可を取得する必要があります。

参考:飲食店営業許可の種類と内容とは?提供方法によって違う3つの種類とは?
参考:飲食店営業許可の1類、3類、5類の違いと内容について

ただし、飲食をする一般的なお店を開きたい場合の営業許可は、

  • 飲食店営業許可
  • 喫茶店営業許可

の2種類になります。
▽飲食店営業許可と喫茶店営業許可の違いとは?

参考:【飲食店営業許可】と【喫茶店営業許可】の違いって何?申請場所と手続き方法

今回は、『飲食店営業許可』を取得すること前提で、記事を書いていきますね。

飲食店営業許可の申請前に決めておきたいこと

保健所に飲食店営業許可の申請に行く前に、まずはお店の概要を決めて『保健所』に相談に行くことをオススメします。

  1. お店の名前
  2. 何を提供するお店なのか
  3. お店の住所と図面
  4. お店の営業時間はどうするか
  5. 食品衛生責任者は誰がなるか
  6. 防火管理者は誰がなるか

これらの項目は、飲食店営業許可を取得する際に必要になってくる部分で、応用的な対応が必要な項目です。

なので実際に保健所に相談してみると、

「このお店の名前は他にありますよ」
「ラーメン店であれば、この規模の厨房では狭いのではないですか?」
「この部分は改修が必要ですね」

など、具体的なアドバイスをもらえると思います。

1.お店の名前

お店の名前はとても重要ですよね。
名前を付ける上で、

  • 近所に似た名前のお店がないか
  • 将来HPを作るのであればSEO対策

など、名前を付けるだけでも注意しておきたい項目はたくさんあります。

▽こちらはカフェの名前を付ける方法ですが、

よかったら参考にしてください。

2.何を提供するお店なのか

飲食店でどのような食事内容を提供したいと考えているのか、事前に決めておくことも重要です。
なぜなら、提供する食事によって、取得する『営業許可』が増える場合があります。

例えば、アイスクリームを作り、食事とそのアイスクリームを食べることができるお店を開業したい場合は、
『飲食店営業許可』にプラスして、『アイスクリーム類製造業』の営業許可が必要になります。

また魚屋さんをお開きつつ、飲食店も開きたい場合は、『飲食店営業許可』にプラスして、『魚介類販売業』の営業許可が必要になります。

これらの営業許可の種類は、提供する食事の内容によって大きく変わり、なかなか自分で判断するのは難しいです。
そこで、大体の内容さえ決まったら、保健所に相談する必要があるのです。

3.お店の住所と図面

お店の住所によっては、自分が想定した『保健所』とは別の、隣町の保健所が管轄している場合があるので注意が必要です。

同じ保健所という自治体の組織であっても、細かい営業許可や運営に関する決まりごとは、保健所ごとに違うのです。

mafi
mafi
A保健所ではOKでも、B保健所ではNGという場合があります

あとあと話が変わってしまうことが一番問題ですので、相談する保健所は、必ず、自分のお店の住所地を管轄している保健所に相談をしましょう

またお店の改装についても、リフォーム前に保健所に相談が必要です。

「この部分の改修が足りない」
「この部分は改修しなくても、以前のままで運営ができた」

など、無駄なお金と期間を浪費しないためにも、事前に相談をしておきましょう。

相談に行く際には、図面は必ず必要です!

4.お店の営業時間はどうするか

お店を開くにあたって、お店の営業時間についての決まりはありませんが、深夜営業を行うのであれば、警察へ「深夜酒類提供飲食店営業開始届」の届け出が必要です。

参考:飲食店営業許可と営業時間の決まりとは?深夜営業でも許可が下りるの?

また、深夜営業を行う=お酒の提供を想定しているのであれば、厨房内の設備や客席の注意事項などの確認も必要となってくるはずです。

事前に目星の営業時間を考えておくことをオススメします。

5.食品衛生責任者は誰がなるか

保健所に飲食店営業許可を申請する際に『食品衛生責任者』という資格を持った人の配置が必要になります。
栄養士などの資格を取得した経験がある人は、すでに『食品衛生責任者』の資格を持っているのですが、ほとんどの一般の人の場合、講習を受講して取得する必要があります。

▽詳しくはコチラ

喫茶店営業許可に欠かせない「食品衛生責任者」とは?取得方法と費用、勤務形態について管理栄養士のmafiです。 喫茶店営業許可を取得するために必要な資格について、まとめてみます。 喫茶店営業許可を取得するためには...

参考:【食品衛生管理者】【食品衛生責任者】の履歴書の書き方とは?違いは働く場所にある!

6.防火管理者は誰がなるか

保健所に飲食店営業許可を申請する際に『防火管理者』という資格を持った人の配置が必要になります。

ほとんどの人が持っていない資格で、消防の講習を受けることで取得することができます。

▽詳しくはコチラ

カフェを開業するのに必要な防火管理者って何?管理栄養士のmafiです。 今回は、カフェを開業するときに必要な資格である、【防火管理者】についてまとめます。 「あれ?カフェの...

飲食店営業許可の基準とは?

飲食店営業許可を取得するためには、法律や保健所それぞれで決められている『基準』を満たす必要があります。

中でも、

  1. 人について
  2. 設備について

の2つに分けることができます。

1.人についての基準

人についての基準は、

  1. 「食品衛生責任者」がいること
  2. 「防火管理者」がいること
  3. 過去に食品衛生法に関して処分を受け2年以内の人が、経営に関わっていないこと

この3点です。

「食品衛生責任者」「防火管理者」については、経営者が2つとも資格を持ち、兼ねることは可能です。
しかし保健所によっては、

保健所
保健所
別々の人でなくてはいけません

といわれる場合もあるので、注意してくださいね。

2.設備についての基準

飲食店営業許可の設備基準は、比較的厳しめです。
喫茶店営業許可の設備基準は緩いですが、飲食店営業許可となるとお店の規模も大きくなることが想定されるので、設備のリフォーム時には保健所とよくよく相談をしておきましょう。

飲食店営業許可の基準

場所 清潔な場所
建物 鉄骨、鉄筋コンクリート、木造づくりなど、十分な耐久性を有する構造
区画 壁、板などで区画されているか
面積 必要に応じた広さ(1.6×従事者平方メートル以上)
タイル、コンクリートなどの耐水性材料で排水がよく、清掃しやすい構造。床の勾配は1/50~1/100が適当。床と壁が交わる隅は、丸みをつける
内壁 床から1メートルまで耐水性で清掃しやすい構造
天井 掃除しやすい構造。配管ダクト、照明器具が露出しないこと。
明るさ 50ルクス以上
換気 調理した煙、蒸気等の排除設備。フードをつける場合は、天井と隙間が無いように直接つけ、外側は垂直にする
周囲の構造 周囲の地面は耐水性素材で舗装し、排水がよく、掃除しやすい
ネズミ、昆虫の防除 網戸や自動ドア、排水溝カバーなどの設置
シンク 1槽の大きさの目安、内径:45cm(幅)×36cm(奥行)×18cm(深さ)以上。2層式であること
給湯設備 洗浄および消毒のため給湯設備を設けること
洗浄設備 従事者と従業員の手洗い。手洗い器目安、外径:36cm(幅)×28cm(奥行)以上。蛇口は足踏み式、ハンドコックが望ましい。手指の消毒液必須。
更衣室 清潔な更衣室を設ける
客室 客室、客席には換気設備を設けること。明るさは10ルクス以上
客用便所 客用の便所があること。専用の世洗い設備があること

中でも大きなポイントが、

  • お湯が出ること
  • シンクが2層以上であること

です。

シンクが2層以上の意味としては、
1つが洗浄、1つが殺菌の意味があります。

本来は、2つのシンクが続きになっているものを『2層シンク』といいますが、保健所によっては、1層のシンクが2つあればOKのところもあります。

ただし、食器を洗うシンクと、手洗い用のシンクは別物なので、この2つは2層と数えることはできませんので注してくださいね。

保健所への飲食店営業許可の申請の流れとは?

保健所への申請は、5段階に分かれています。

  1. 事前相談:営業を始める前に相談に行こう
  2. 営業許可申請:書類を準備し、施設検査日を決めます
  3. 施設検査:店の責任者立会いのもと、食品衛生監視員が施設基準に適合しているか確認
  4. 営業許可証の交付:施設検査後、2~3日程度で交付(市町によって違う)
  5. 営業開始:営業許可証を見える位置に掲げておく

申請書を提出すること、リフォームを基準に合うように行うことができていれば、飲食店営業許可は比較的スムーズに取得できるはずです。

飲食店営業許可を申請に必要な書類

保健所とお店の相談がある程度進んだら、飲食店営業許可を申請しましょう。
提出書類としては、

 

  • 飲食店営業許可申請書(保健所ダウンロード)
  • 営業設備の一覧(保健所ダウンロード)
  • 店舗の平面図(自分で作る)
  • お店の位置がわかる地図(自分で作る)
  • 食品衛生責任者の資格者証(栄養士・管理栄養士・調理師などは免許状のコピー)
  • 防火管理者の資格者証(コピー)

 

が必要です。
店舗の平面図については、リフォーム会社が作ってくれる場合もあるので、業者が入っている場合は相談してみることをオススメします。

飲食店営業許可の申請に必要な費用とは?

「飲食店営業許可」ですが、取得するためにはお金がかかります。

飲食店営業許可:15,000円から19,000円程度
喫茶店営業許可:10,000円から11,000円程度

と保健所によって、料金には差があります
▽詳しくはコチラの記事で

【喫茶店営業許可】の費用とは?申請手数料の相場管理栄養士のmafiです。 今回は、喫茶店の営業許可を取得するためにかかる費用をまとめてみました。 喫茶店の営業許可を取得するた...

ただ、この金額はあくまでも「飲食店営業許可の申請」にかかるお金です。

このお金にプラスして、申請に必要な「食品衛生責任者」「防火管理者」の取得にも、お金が必要となります。

飲食店営業許可が下りるまで何日くらいかかる?

飲食店営業許可を申請して許可が下りるまでに必要な期間は、一般的には最低5日~10日です。

参考:飲食店営業許可の取得期間を早める方法とは?必要な日数と有効期間を知って開業に備えよう

飲食店の開業時期が込み合っていない地域、特に地方であれば、保健所に書類を提出して翌日に『3 施設検査』に来る場合もありますし、
設備のリフォーム結果が基準に合わなければ、いつまでも営業許可が下りないということになります。

保健所への相談回数について

事あるごとに「保健所に相談をしましょう」と書いていますが、

  • 初めてお店を開業する
  • 食品衛生を学んだことが無い
  • 住居であった部分で飲食店を開業したい

このような場合、たびたび保健所に相談に行くことになると思います。

おそらく新規相談2回、リフォーム前相談1回、リフォーム中相談2回、申請書作成1回、の計6回程度。

設備のリフォームする部分が多ければ多いほど、保健所へ相談に行く回数は増えます。

しかし、保健所へ相談する回数の上限はないので、できるだけ細かく相談をすることをオススメします。
もちろん対面だけではなく、電話で相談することも可能です。

保健所の、担当の職員の名前を憶えておきましょう。

ライバル店の飲食店営業許可状況をチェックする方法

飲食店営業許可、喫茶店営業許可については、営業許可を取得しているお店の一覧を保健所がHPにアップし、情報を広く共有しています。

「飲食店営業許可にすべきか、喫茶店営業許可にすべきか、ライバル店を見て取得する許可を決めたい」
「あの店の汚さ、営業許可を取っていないのではないか!?」

そんな時には、この一覧を参考にしてくださいね。

一覧の検索方法としては、「〇〇市」「食品営業許可施設一覧」もしくは「食品営業許可施設台帳」で検索。

するとこのような一覧が掲載されています。

どのお店が、何の営業許可を取っているか、いつ取得し、有効期限はいつまでか

がわかります。

飲食店営業許可は自分で取得できるの?

保健所と関わる時点で、難しいイメージを持つ人も多いのですが、実際に許可を取得してみると簡単だと思います。
地方では

  • 個人申請7割
  • 業者申請3割

圧倒的に個人が、自分で申請しています。

ということで、個人で申請することができるので、一度トライしてみることをオススメします。

業者申請は飲食店営業許可に関して手伝う箇所

飲食店営業許可の申請に関して事業者に頼んだ場合

  1. 事前相談:保健所との交渉
  2. 営業許可申請:必要書類の準備・提出
  3. 施設検査:保健所検査の立ち合い

保健所に申請した流れの、3まで事業者が付き合ってくれます。

この間、費用は5万円から20万円ほどかかることを考えると、難しいリフォーム部分や食器や調理器具の購入にこの費用を当てる方が楽しめるかもしれませんね。

飲食店を開業するまでに提出する書類まとめ

飲食店を開業するために必要な書類は、『飲食店営業許可』の他にもあります。
そこでまとめて書いておくので、参考にしてください。

保健所

飲食店営業許可
対象:全ての店舗
提出期限:開業予定日の10日~1カ月前、開業日までに取得が必要

消防署

防火管理者選任届
対象:収容人数が30人を超える店舗
提出期限:営業開始まで

防火対象設備使用開始届
対象:建物や建物の一部を新たに使用し始める場合
提出期限:使用開始7日前まで
※リフォーム事業者が提出する
※消防署に問い合わせが必要

火を使用する設備等の設置届
対象:火を使用する設備を設置する場合
提出期限:設備設置前まで

防火対象工事等計画書
対象:『防火対象設備使用開始届』をすでに消防署に出している建物をリフォームをする場合
提出期限:リフォームをする7日前まで

参考:飲食店の営業許可を取得する際に消防署に提出する書類・資格とは?

警察署

深夜酒類提供飲食店営業開始届出書
対象:深夜12時以降もお酒を提供する場合
提出期限:営業開始の10日前まで

風俗営業許可申請書
対象:スナックやキャバクラなど、接客を行う場合
提出期限:営業開始の2カ月前まで

税務署

個人事業の開始等届け出
対象:個人で飲食店を開業する場合
提出期限:開始日から1カ月以内

労働基準監督署

労災保険の加入手続き
対象:従業員を雇う場合
提出期限:雇用日の翌日から10日以内

公共職業安定所

雇用保険の加入手続き
対象:従業員を雇う場合
提出期限:雇用日の翌日から10日以内

社会保険事務所

社会保険の加入手続き
対象:個人の場合は任意
提出期限:できるだけ速やかに

飲食店営業許可が必要かどうか迷ったときは

自分が開業したい種類のお店が、飲食店営業許可が必要かどうか判断がつかないときは、

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コチラの記事も参考に。

まとめ

飲食店営業許可について書いてみました。
実際に頭で手順を考えてみると長い道のりに感じるかもしれ間縁が、トライしてみると一瞬だと思います。

少しでもスムーズにお店の開業ができるといいですね。