喫茶店の営業許可

セルフでコーヒーを提供するのは営業許可がいるの? 

管理栄養士のmafiです。
今回はセルフでコーヒーを提供する際の、営業許可の考え方をまとめてみます。

セルフコーヒーと言っても、
オフィスなどに設置する機械のボタンを押すとコーヒーの液が出てくるものや、コーヒーをポットに作っておいて、飲みたい人が注ぐもの、お金を取る、取らないなど、いろいろな方法が考えられます。

  • イベントで無料のコーヒーを出したい
  • お金を取って、セルフコーヒーを設置したい
  • セルフコーヒーの提供方法について悩んでいる

そんな方々の参考になればと思います。

【お金を取る】想定できるセルフコーヒーの種類

セルフコーヒーと聞くと、

  1. 自動販売機などでコップにコーヒーを抽出するタイプ
  2. コチラが作っておいたコーヒーを、ポットなどに入れておき、勝手に飲んでもらうタイプ
  3. マシンなどを置いておくので、自分でコーヒー豆と水を入れドリップする、インスタントコーヒーを作る
  4. 缶コーヒーやパック入りの個別サイズを、買ったままの状態で提供する

などの場合が想定されますよね。
さらにこの想定に、「お金を取るのか、取らないのか」という区分も入ってきます。

ではまずは、この想定を「お金を取ることを前提として」1つずつ見て行きます。

1.自動販売機などでコップにコーヒーを抽出するタイプ

高速道路のパーキングエリアでよく見かける、コーヒーの自動販売機。
中でもコップがポンと落ちてきて、コーヒー液が入るタイプは美味しいですよね。

この自動販売機、実は設置をするために、保健所へ【喫茶店営業許可】が必要です。

この日本自動販売システム機械工業会のHPにも書かれているように、

日本自動販売システム機械工業会のホームページです。

◎喫茶店営業許可が必要となるもの
カップ式コーヒー自動販売、カップ式清涼飲料自販機

カップに液が注がれるタイプの自動販売機を使うには、喫茶店営業許可が必要なんです。

ちなみに食品衛生法にも、

喫茶店営業
喫茶店、サロンその他の設備を設けて酒類以外の飲み物又は茶菓を客に飲食させる営業(カップ式の自動販売機や飲用水の自動販売機を含む

とあります。

テレビで見かけるバリスタはどうなの

ネスカフェアンバサー~♪と、職場に置くことができる、小さなコーヒーの自動抽出器がありますよね。

あのような機械は、不特定多数の人にコーヒーを販売する「販売機」ではなく、特定の会社や仲間内で楽しむ、コーヒー抽出機です。

特定の人で楽しむという目的が限定的なので、この場合、喫茶店営業許可は必要ありません。

mafi
mafi
こういう小さなコーヒー抽出機だと、便利だよね

2.作り置きを、飲みたい人が飲む

食品衛生の中で1番重要な視点は、金額や利用する人数の多さではなく、「調理行為」をするかどうかです。
例えば、コチラは広島市が地域の人向けに出した、福祉目的の食事を提供する際に利用する食品衛生に関する指針ですが、
hiroshima

インスタントコーヒーをカップに入れて、湯を注いで提供、お茶を急須で入れて提供する=調理行為に該当=許可要

とあります。
▼詳しくは、コチラの記事も参考に

こども食堂や認知症カフェを開くには『飲食店営業許可』が必要なの?管理栄養士のmafiです。 これらの場所は利用者から少量のお金を徴収しながら食事を提供しているにも関わ...

つまり、セルフコーヒーを提供する際に、
事前に誰かが湯を沸かしコーヒーを作ってポットに入れておくとしたら、これは「調理行為」となり、【喫茶店営業許可】が必要となります。

3.飲みたい人が、一から作る

コチラが作ると、その行為が「調理行為」になり【喫茶店営業許可】が必要であれば、飲みたい人が一から作るとどうでしょうか。

この場合、喫茶店営業許可は必要ありません

ただし、豆の袋も、水の開封も、飲みたい人が機械に入れなければならないのです。

先ほどの広島市の指針を例にすると、

缶コーヒーを、カップ等に入れずにそのまま提供、菓子や菓子パン、食品製造施設で作られたお弁当などを、そのまま、又は容器のまま電子レンジで加熱して提供する=調理行為に非該当=許可不要

とあります。
ここでのポイントは「缶コーヒーを、カップ等に入れずに」「そのまま、又は容器のまま」という、【未開封】というところです。
未開封の物を、飲む人それぞれが取り扱うのであれば、飲食店営業許可も喫茶店営業許可も必要ありません。

mafi
mafi
豆の袋や、水を【開封】する行為や、機械の中での「調理行為」がNGなんですね

4.買ったものをそのまま提供

調理してしまうと営業許可が必要なら、単に買っただけのコーヒーではどうでしょうか。

お店で、既に商品として加工された缶コーヒーや、パック入りのコーヒーを購入して、そのまま提供、もしくは開封せずに温めて出す。

この場合は、営業許可は必要ありません。

先ほどの広島市の指針を例にすると、

缶コーヒーを、カップ等に入れずにそのまま提供、菓子や菓子パン、食品製造施設で作られたお弁当などを、そのまま、又は容器のまま電子レンジで加熱して提供する=調理行為に非該当=許可不要

とあります。
つまり、コーヒーの安全性は、その製品を作った会社で保障されているという解釈です。

mafi
mafi
なので開封した時点で、食品が衛生的ではなくなってしまう、という意味です。

【お金は取らない】想定できるセルフコーヒーの種類

出は最後に、もしお金を取らない場合だとどうでしょう。
この場合は、そもそも「営業」自体に入らないので、営業許可をとる必要はありません。

主催者
主催者
「参加者にコーヒーを無料で提供したい」

そんな場合は、営業許可は必要ないので、衛生面に気を付けて提供してください。


まとめ

セルフコーヒーと一言で言っても、いろいろなパターンがあると思います。

今回は想定されパターンを、広島市の例をもとに、セルフコーヒーの営業許可の考え方についてご紹介しました。
食品衛生はまだまだグレー部分が多く、詳しく書かれたサイトが無いのはそのためです。
今後法律の解釈が緩むことはありません、生肉禁止もつい最近のことですよね。

そこで僕個人の考え方よりも、しっかり考えてある他市の例を使った方がわかりやすいかなと思って、書いてみました。
まだまだ解釈はグレー部分も多いですが、良かったら参考にしてください。