管理栄養士のmafiです。
DIYをしながら自分で部屋を少しずつ改装して、自分の家でカフェを開くことって、憧れますよね。
- コーヒーが好きだから
- 友人を楽しませたい
- 第二の人生として、カフェを経営してみたい
- 自宅でカフェをしたい
そんな方々の参考になればと思います。
自宅カフェでお金を取るなら『営業許可』が必要
「自分の楽しみのために、お金を取らずにカフェをしたい」
という場合には営業許可は必要ありませんが、100円でもお金を取ってカフェを経営したいのであれば、営業許可が必要になります。
カフェの開業に向けて必要な営業許可は、
飲食店営業許可
もしくは
喫茶店営業許可
2種類に分かれます。
▼飲食店営業許可と喫茶店営業許可の詳しい違いについてはコチラ
飲食店営業許可とは
飲食店営業許可は「食事」として食べ物を提供したい場合に、申請が必要です。
例えば、オムライス、スパゲティ、サンドイッチなどの食事です。
食事を作るのは、「調理行為(切る、加熱する、盛り付け)」が必要ですよね。
この調理行為が必要になると、【飲食店営業許可】になります。
しかし、普通の飲食店と同じ【飲食店営業許可】を取得するには、自宅カフェを始めようとしている人からすると、本格的な設備が必要になりますので注意してください。
▼飲食店営業許可で必要な基準についてはコチラ
喫茶店営業許可とは
喫茶店営業許可は「飲み物だけ」もしくは「飲み物とケーキ、軽食など」を提供したい場合に、申請が必要です。
軽食とは、トーストや焼き菓子が入ります。
サンドイッチは「食事」に入ると僕は思っていますが、保健所によっては「軽食」になるという市町もあるので、聞いてみてくださいね。
もし飲み物だけ提供したい、軽食やケーキくらいで十分であれば、【喫茶店営業許可】になります。
しかし提供したい食事の内容によっても、飲食店営業許可か、喫茶店営業許可か、営業許可の種類が変わるので注意してくださいね。
飲食店・喫茶店営業許可の基準について
ここまではまだ夢のある話でしたが、これからが現実的な話になります。
飲食店営業許可もしくは喫茶店営業許可を申請するためには、設備に関する基準が決められています。
詳しくはコチラの記事にまとめていますが、
家庭で難題となるポイントを3つほど抜粋してみますね。
- 家庭用のキッチンと、カフェ用のキッチンを一緒に使うことはできない
- 2層以上のシンク、または流しが必要(飲食店営業許可の場合)
- 【軽食】程度の調理しかできない(喫茶店営業許可の場合)
この部分が解決できれば、カフェの開業は9割可能だと思います。
では、1つずつ見て行きます。
家庭用のキッチンと、カフェ用のキッチンを一緒に使うことはできない
まず、このキッチンの件が一番大きな問題です。
一般的な家庭には、キッチンは家庭用で使うもの1つしかありませんよね。
まずはこの課題を改善できなければ、自宅キッチンでカフェを開業することができません。
自宅キッチンで営業許可を取得する3つの方法
飲食店営業許可、喫茶店営業許可、どちらの営業許可を取得する場合でも避けては通れない基準、そう、
キッチンの問題です。
家庭教のキッチンは使うことができないので、何とかして、カフェ専用のキッチンを作る必要があります。
方法1:リフォームする
思い切って、キッチンを2つ作ってみるのも手かもしれません。
一軒家に住んでいる場合、リフォームをして端にカフェ用のキッチンを新設するのも手です。
方法2:別宅を使う
自宅とは別に、近所の空き家や、誰も使っていない建物を使ってカフェをするパターンが今増えています。
この場合、実際には人は住んでいないので、キッチンを増設する必要はありません。
ただし!
飲食店営業許可を取得する場合は、キッチンのシンクを2層式にする必要があるので忘れずに。
方法3:移動販売車の許可を取る
カフェでバリバリ料理を作りたくて、飲食店営業許可の取得を考えているのであれば、移動販売車を準備して許可を取得するのも手かもしれません。
参考:飲食店営業許可の1類、3類、5類の違いとは?ケータリングの許可はどれ?
自宅キッチンでも飲食店営業許可なら2層以上のシンクが必要
キッチンの課題を解決した後には、シンクの課題があります。
シンクは2層以上を求められます。
2層式のシンクとはこれです。
普通の家庭には、2層式のシンクはありませんよね。
2層の意味は、1つは洗浄、1つは殺菌です。
オシャレなシンクを探している場合は、
楽天がオススメです。トイレの手洗い台もオシャレなのがたくさんあります。
シンクの裏技
これは各保健所の判断にもよるのですが、シンクを2層式にするほかに、もう1つ厨房にシンクを新設、作る方法もあります。
つまり、1つのシンクを2か所に設置すること。
1つは洗浄、1つは殺菌と用途を分ける必要があるのです。
ただし保健所によっては、
1層のシンクが2つあればOKです
というところもありますし、
それだと、2層式でもサイズが小さいのでダメ!
と、実は運用はバラバラです。
なので、一度保健所に聞いてみることをオススメします。
『飲食店営業許可』『喫茶店営業許可』の申請場所は保健所へ
自分が取得する『営業許可』の種類を決めたら、まずは保健所に相談しましょう。
各市町の食品衛生を担当しているのは、『保健所』の公衆衛生担当課になります。
保健所は市町の人口ごとに管轄が分かれていて、
- 店を開きたい町の人口が50万人以上→その町に保健所がある
- 店を開きたい町の人口が50万人以下→近隣の市町に、県の保健所がある
まずは該当する保健所へ電話で相談をしてみましょう。
「営業許可」申請の手続きの流れと期間
一般的には、
- 事前相談:営業を始める前に相談に行こう
- 営業許可申請:書類を準備し、施設検査日を決めます
- 施設検査:店の責任者立会いのもと、食品衛生監視員が施設基準に適合しているか確認
- 営業許可証の交付:施設検査後、2~3日程度で交付(市町によって違う)
- 営業開始:営業許可証を見える位置に掲げておく
まずは、保健所に相談ですね。
▽手続きに必要な期間についてはコチラ
「営業許可」申請に必要な費用とは?
この「喫茶店営業許可」と「飲食店営業許可」ですが、取得するためにはお金がかかります。
飲食店営業許可:15,000円から19,000円程度
喫茶店営業許可:10,000円から11,000円程度
と保健所によって、料金には差があります。
▽詳しくはコチラの記事で
ただ、この金額は「申請」にかかるお金です。
このお金にプラスして、申請に必要な「食品衛生責任者」「防火管理者」の取得にも、お金が必要となります。
参考:【飲食店営業許可】とは?種類や飲食店を開くまでの流れ、取得方法についてまとめ
自宅カフェ開業初心者が読みたい【参考書】
オススメの本は以下です。
はじめての「カフェ」オープンBOOK お店やろうよ!(1) (お店やろよう!シリーズ)
カフェをはじめたいけど、何から手をつければいいの?そんな素朴な疑問にも応える開業マニュアル。
移動カフェの経営方法も掲載されているので、カフェ開業形態に迷っている人にオススメ。
小さなカフェのはじめ方: 必ず成功する!お店開業実用BOOK
小さなカフェを開業した実際の体験談まとめ。
さまざまなカフェの最新スタイルとともに、お店づくりの工夫や、最新の集客方法も掲載されています。
基本的にカフェをはじめたい人向けの開業ガイド本ですが、そうでない人にも店主たちの開業までの話がとても興味深く読めると思います。
その他の参考書が気になる場合は、コチラの記事もどうぞ。
まずはリフォームする前に、保健所に相談しよう
この課題を既にクリアできている建物ならいいのですが、これからリフォームが必要な場合は、相当なお金がかかります。
リフォームに適した厨房設備の配置は建物によって違うため、建築士に相談するより先に、保健所にカフェ開業の相談に行くことをオススメします。
リフォームが終われば、食品衛生責任者を決めて、営業許可の申請書を出しましょう。
約10日ほどで許可が下りるはずです。
営業許可が下りれば、営業許可事項と、食品衛生責任者の名札を見やすいところに掲示して、自宅カフェを始めることができます。
まとめ
実際、お客さんからお金を取らずにカフェを開くのであれば、営業許可は必要ありません。
しかし、お金を取ってカフェを開くのであれば、営業許可は欠かすことができないものです。
営業許可をとるための基準はハードルが高いかもしれませんが、もしカフェが有名になってきたら必ずお客さんの目のチェックが入ってきます。
その時のためにも、是非参考にして基準をくりあしてくださいね。
▼こちらの記事も参考にどうぞ