現役公務員のmafiです。
僕は既に10年以上この組織に所属しているため、人事異動は十分味わっています。
それでも3月の異動の発表日はドキドキしますよね。
自分の行きたい部署に行くことができればいいですが、自分が行きたくない部署に異動になった日には・・・言葉がありません。
僕は既に、4回ほど異動を経験してきました。
また、最近では周りの人の異動の経緯も見て、聞いて、とても耳年間になってきたところです。
そこで、僕が考える『地方公務員が行きたい職場に異動する方法』をまとめてみます。
- 来年は必ず異動したい
- 異動する方法はあるの?
- 自分は長く異動しないけれど、どうなっているのだろう
そのような疑問がある方々の参考になればと思います。
公務員だって異動したい!
異動したいですよね?
特に公務員には真面目な性格の人が多いため、「しんどい」「無理」という言葉が言えなくて、ついつい仕事を抱え込んでしまう人が多く、気づけば周りの声に振りまわされるがままに仕事をして心病み切ってしまうことがあるはずです。
そんな病気に悩んでいる人が、まず考えるのが、
仕事を辞めよう
ということだと思います。
仕事を辞めれば、仕事内容も、人間関係も全てが楽になるだろうと思うこと、ありますよね?
だけど公務員の仕事は、辞めない方が良いです。
きっと辞めない方がイイです。
まずは職場を変えるように、異動のプロセスを踏みませんか?
環境が変われば、きっとモチベーションも変わるはずですよ。
公務員の異動は、課長が職場の人員希望を出すことができる
まず押さえておきたいのが、課の職員の異動について、課長が希望を出すことができるという事実です。
職場の所属長には、
- 自分の課に残したい人
- 自分の課から出したい人
- 自分の課に連れてきたい人
の希望を出す権限が与えられています。
なので、仲のよい上司のところへ、仲の良い部下が異動している光景を見たことはないでしょうか?
それは、課長が希望を出してその人材を呼び込んでいるからです。
偶然ではなくて、まったく仕組まれたことなのです。
しかし、希望を出したからと言って、必ずしも人事がその通りに人事異動を行うとは限りません。
異動しない人は課長がキープしている
また反対に異動しない人については、2つのパターンが考えられます。
- 自分の課に残したい人
- 人事が異動させたくなくて、置いている人
あなたが重要な仕事をしている場合、課長から『キープ』届を出されている可能性が高いです。
仕事をやり切った後の栄転が楽しみですね
ただ注意したいのが、『人事があなたを異動させたくない』場合もあるということです。
要は、置き場所に困っているということ。
その場合、これから書く、公務員が異動するための方法を実践しても、効果が出ない可能性が高いです。
公務員が異動するための方法とは?
公務員が異動するために実践できる、また異動した経験者たちが実践してきた4つの方法について書いてみます。
- 異動するには希望を提出する必要がある
- 良い業績を残すと【栄転】で異動できる
- 問題を起こすと【悪転】で異動できる
- 最後の手段:議員に頼む
本当に異動したいのであれば、異動が転がり込んでくるのを待つのではなく、まずは自分で行動する必要があります。
1.公務員が異動するには「異動希望」が必要
一番横道な方法ですが、地方公務員の人は毎年秋ごろ10~11月に「人事異動の希望」を提出できるようになっていると思います。
- 異動希望届
- 自己申告書
などなど、その書類の名前は様々ですが、労務上行わなければならない調査なので、どこの自治体でも行われているはずです!
その人事異動の希望届を、まずは、必ず提出しましょう。
異動希望届に書く理由と書き方
しかし、この届を書く時は、実はコツがあります。
- 前向きに書く
- 自分の能力を書く
- どんな部署が、能力を発揮しやすいか書く
- 組織全体のメリットを強調する
「今の職場は最低です!異動させてください!」と書いても、人事は異動させてはくれません。
なぜなら、モチベーションが低い人を異動させるよりも、モチベーションが高い人をより高みに運ぶ方が組織として飛躍が期待されるからです。
職場へ文句をいう人を異動させていたら、キリがないですよね。
人事異動の希望届を書く時には、今より組織的に現状が良くなる方向で書くことが一番大切です。
異動希望届を提出して、不利益にはならないの?
異動希望届を出すと、自分の評価に不利益になると思っている人もいるようですが、異動希望届は、前向きな書類です。
皆さんが市町の職員であれば、きっと知った人が東京の事務所に派遣されていたりしませんか?
彼ら、彼女たちは間違いなく、この異動の希望届を出して派遣されています。
そして、この異動の希望届を提出していない無言の人ほど、不利益になっているという話も聞きます。
僕の職場では既に人事評価が行われていますが、その評価項目の『職員のやる気』に関して、この異動の希望届が活かされているという話もあります。
2.良い業績を残すと【栄転】で異動できる
『栄転』と言われる、人も羨ましがる異動がありますよね。
- 昇格して異動する
- 総務系の課に異動する
- より上層階の部署に異動する
などがありますが、この栄転を経験する、一番いい方法は、良い業績を残すことです。
業績といっても、自分が担当しているプロジェクトの人を増やすとか、実施している回数を増やすことが、それが公務員の業績ではありません。
民間の営業成績の考えは、公務員にはありません
公務員の業績の一番の評価は、『システムの構築』です。
僕の友人は5人ほど、このシステム構築で栄転をしています。
システムの構築って何?
公務員が評価される『システムの構築』には大きく分けて2種類があります。
1つ目は、『事業システムの構築』です。
1.『事業システムの構築』
プロジェクトのことを、公務員は『事業』と呼ぶんですが、多くの人が関わる事業であれば、企画・運営の手法を自分以外の誰もが継続して引き継ぐことができるよう、パッケージ化、機械的なシステム化していく必要があります。
これが事業システムですが、新しく始まった事業を構築化すると、その業績が認められて栄転につながります。
2.『PCシステムの構築』
もう1つが『PCシステムの構築』です。
事業にPCシステムを取り入れる時に一番難しいのが、自分たちが行う業務のことを熟知し、その業務工程を紙に落とし込むことなんです。
業務の流れを把握することで、その業務のシステムの流れがわかり、活用されるシステムを作ることができます。
また、システムを取り入れる時には、3年間で10億円など、莫大な金額が動きます。
今後その業務につく人が、今以上に業務を行いやすくなるシステムを構築できた暁には、栄転につながります。
- 部署で使うパソコンのシステムを、業者と協議しながら構築した
- 新しい事業を始め、その事業が上手く回るように人とお金、利用者の流れを上手く構築した
などです。
でもここでもポイントなのは、
人事異動希望届は必ず出しておきましょう!
ということです。
出していない場合、栄転でも、予想していない部署に飛ばされることもあるんですよ。
僕の友人が、昇進して栄転にも関わらず、以前に居た課に戻っていってしまったことも。
3.問題を起こすと【悪転】で異動できる
今の職場が忙しくて忙しくて、栄転でなくていい、どこか仕事がない部署へ異動して楽したい・・・。
そう思っているアナタに、とっておきの方法があります。
それは、今の課で問題を起こすことです。
例えば、
- 人間関係問題で、気になる人を家までストーカーし、毎日連絡する
- できない自分の仕事を人にやってもらうために、課内会議を開かせる
- 同僚との飲み会で羽目を外し、市民から通報される
- 公用車で事故をおこして、自分は悪くないと主張する
- 株や不動産で、公務員の年収以上の大儲けする
- 上司の命令を無視する
- 捨ててはいけない永年保存の書類を、シュレッダーで抹殺する
など、顛末書なみの問題が必要です。
飲酒運転など、法律を破ってしまうと懲戒免職につながってしまいますので、そこは絶対にしてはいけない部分です。
法律を破らない程度の問題を起こして職場を騒がせておくと、翌年は人事異動にかかる確率が高まりますので、どうしても異動したい時にはいいと思います。
ただ心優しい上司がいると、これらの部下の失態をかぶってくれる上司がいるのも事実。
僕は部下の失態をかぶったせいで、上司が異動した話を数件知っています。
上司との信頼関係が気づけている人は、上司がかばってくれるかもしれませんので注意が必要です。
4.最後の手段:議員に頼む
もしどうしても異動したいのであれば、議員に頼む手が最終手段としてあります。
アナタの自治体が『町』であれば、『町議員』に。
『市』であれば『市議員』、『県』であれば「県議員」に頼むのです。
するとその議員が、議員の知り合いの市上層部に連絡し、その上層部から人事課へ連絡が行きます。
「○○議員が、△△さんを異動させてくれっていっているから、異動させて」
この連絡が行くと、異動の対象です。
おめでとうございます。
どこの自治体の職員も、議員には頭が上がりません。
議員に歯向かって、議会で上司たちも答えが難しいきわどい質問を投げられ、恥をかくことになたら誰だってイヤじゃないですか。
余程、肝の座った職員でないと、議員には立ち向かえないものです。
なので議員が言うことは、すぐに話が通るので、どうしても異動したい時はオススメです。
僕の知り合いには、議員に頼んで異動した人がいます。
議員にお願いするマイナス点は?
議員にお願いすると確実に異動できますが、その分マイナス点がいくつか生じます。
- 「議員を使った」と職場ですぐに噂になる
- 議員には、志が必要
- 「議員を使う人」と認定されることで、重要ポジションへの昇進は二度とない
などです。
この方法は、後々追うリスクも、とても大きなものです。
よくよく考えて、実行してください。
異動目的の行動が逆効果だった取り組みもある
人事異動で、異動の対象になりたいために、僕の知り合いでは、いろいろな取り組みをしている人がいます。
しかし頑張ったその取り組みが、希望する人事異動に裏目に出てしまった人もいるので、その例をご紹介します。
逆効果例1:人の異動を希望して、自分が異動
「自分が職場で上手くいかないのは、この人がいるせいだ!」と特定の人に恨みを抱く人は、必ずいるものです。
そして、人事異動の希望届に人の名前を書いて提出したが、人事異動の発表を見てびっくり。
自分が異動になってしまったパターンです。
人間関係を複雑にする人は、引き続き同じ職場にいてもらっても、いい効果をもたらすわけがありません。
人のことを悪く言う人物は、早めに異動させられます。
逆効果例2:労働組合に課長の悪口を言いに行って自分が異動
公務員の世界には、『自治労』という労働組合があります。
労働組合は、働く人が気持ちよく仕事ができるように、職場環境を整えるのが役割です。
だから僕の知り合いが、職場の労働組合の担当者(各職場に1人くらいいるはずです)と上司と3人で、
- 仕事が多く、残業ばかり
- 課長に言っても、何も変わらない
- 課長の上司は、自分たちを部屋に呼びつけ、長時間拘束する
と、職場の環境改善と、上司の不満を伝えに労働組合へ行きました。
そうしたところ、労働組合は、
「まずは、職場の問題は職場で改善させましょう」
と職場内で話し合いをするように助言をし、彼女たちを帰らせたのですが・・・
3か月後の異動発表で、労働組合に言いに行った人3人とも異動になっていました。
労働組合側の言い分としては、「やはり『職場の風紀を乱す人は、職場にはいらない』と上司の方々が判断をされたのではないでしょうか」とのことだったそう。
つまり、労働組合は彼女たちの言い分を聞いて、課長である上司たちに伝えたのでしょう。
結果、その上司たちが彼女たちを異動させた、というわけです。
参考書
異動した友人が使っていた文章の書き方本
公務員の「出世」の作法
日頃から発信力が身につく本
まとめ
異動したいと思う人は、まずは「人事異動希望届」を出すことをオススメします。
具体的に異動希望先も書いておくと、実績の評価も重なって、自分が行きたい部署への異動ができると思います。
「人事異動希望届」を出しておらず、業績もない人は・・・希望する異動先へ行くことは、運でしかありません。
お祓いにでも行って、しっかり拝んでもらうのことをオススメします。
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