mafiです。
医療介護の現場にいると、様々な資格の名前を耳にすると思います。
特に介護の現場で耳にするけれど役割の違いがイメージしにくいのが、【生活援助員】と【生活支援員】という2つの資格。
『援助』するか、『支援』するかの違いですが、発音したときの音や、漢字で書かれている雰囲気など、なかなか見分けがつきにくい職種ですよね。
ですが資格について詳しく見てみると、勤務場所や仕事内容、資格の取得方法などそれぞれ違う資格だということがわかります。
- 【生活援助員】と【生活支援員】の違いについて知りたい
- 【生活援助員】とは?
- 【生活支援員】とは?
- どうやってなることができるの?
そのような点を考えられている方は、良かったら参考にしてください。
【生活援助員】とは
【生活援助員】とは、高齢者が地域の中で自立して安全かつ快適な生活を営むことができるように援助する人のことをいいます。
[chat face=”sakana1.jpg” name=”mafi” align=”right” border=”gray” bg=”none”] まさに、漢字のとおりの仕事内容ですね [/chat]
生活援助員の勤務場所は主に2種類あり、
- 「高齢者世話付き住宅(シルバーハウジング)」で仕事をする
- 「介護予防・日常生活支援総合事業」で仕事をする
この2つの勤務場所に分けることができます。
1.「高齢者世話付き住宅(シルバーハウジング)」の【生活援助員】
「高齢者世話付き住宅(シルバーハウジング)」とは、自立した生活を送ることはできるが、ひとりもしくは夫婦で生活することに不安を持つ高齢者が入居できる市営の住宅のことです。
高額な利用料を支払う『サービス付き高齢者住宅』とは違い、格安で高齢者が入ることができる住宅です。
利用するための申し込みは、市営住宅の申し込み方法と同じです。
[chat face=”sakana1.jpg” name=”mafi” align=”right” border=”gray” bg=”none”] 住宅課に申し込みだね [/chat]
この「高齢者世話付き住宅(シルバーハウジング)」に入ると、1室に「生活援助員室」という部屋が存在していて、その部屋に【生活援助員】が決まった時間常駐しています。
高齢者世話付き住宅(シルバーハウジング)での【生活援助員】の仕事内容
【生活援助員】は介護職ではないので、人の体を触った支援・介助の仕事はしません。
- 入居者の安否確認
- 規則的な生活を送ることができるように助言
- 物の移動程度の家事援助
- 緊急時の対応
などが仕事になります。
[chat face=”sakana1.jpg” name=”mafi” align=”right” border=”gray” bg=”none”] 要は、お節介な「住宅管理人さん」という感じ [/chat]
高齢者世話付き住宅(シルバーハウジング)の【生活援助員】のなり方
高齢者世話付き住宅(シルバーハウジング)の【生活援助員】になるには、シルバーハウジングを運営する法人の職員になる必要があります。
[chat face=”sakana1.jpg” name=”mafi” align=”right” border=”gray” bg=”none”] 市営住宅に入るから市の職員かと思いきや、一般の福祉施設の職員さんなんだね [/chat]
その法人の職員であれば、他の資格は何も必要ありません。
福祉の経験があろうが、無かろうが、誰でもシルバーハウジングの【生活援助員】になることができます。
2.「介護予防・日常生活支援総合事業」の【生活援助員】
【生活援助員】の種類にもう1つ、「介護予防・日常生活支援総合事業」の【生活援助員】があります。
「介護予防・日常生活支援総合事業」とは、介護保険で『要支援認定者』と『事業対象者』が利用できるサービスの事を指します。
この「介護予防・日常生活支援総合事業」は、デイサービスのように従事する職員の職種が国なら決められているわけではなく、市町が独自にサービスの内容を作り、従事する職員を決めることができます。
[chat face=”sakana1.jpg” name=”mafi” align=”right” border=”gray” bg=”none”] 「介護予防・日常生活支援総合事業」は別名「総合事業」とも言われます。略しているんですね。 [/chat]
「総合事業」の【生活援助員】の仕事内容
「介護予防・日常生活支援総合事業」の中で従事する生活援助員の仕事内容は実に様々です。
ただし、国が認定する資格ではないので、大きく人の体に障るような仕事はありません。
【一人暮らしの場合】
サービス:お墓の掃除、草取り
従事する職種:生活援助員
【雪国の場合】
サービス:家の雪かき
従事する職員:生活援助員
[chat face=”sakana1.jpg” name=”mafi” align=”right” border=”gray” bg=”none”] 介護保険で利用できる料理をしない「家政婦さん」と言ったところでしょうか? [/chat]
「介護予防・日常生活支援総合事業」の【生活援助員】のなり方
「介護予防・日常生活支援総合事業」の【生活援助員】になるには、「介護予防・日常生活支援総合事業」を実施している市町が指定した研修を受ける必要があります。
▽例えば広島市
研修を受け、『修了書』を得ることで、「介護予防・日常生活支援総合事業」に従事できる【生活援助員】になることができます。
【生活支援員】とは
次に【生活支援員】についてです。
【生活支援員】とは、福祉施設などで障がい者や高齢者の日常生活上の支援や身体機能・生活能力の向上に向けた支援や、創作活動の支援を行う資格のことです。
【生活支援員】の職場とは?
【生活支援員】の職場は、福祉施設、障がい者の支援施設、介護保険関連施設などです。
医療・介護・福祉の関連施設であれば、大概の施設に【生活支援員】が配置されています。
生活支援員、は福祉のサービスであればどこでも見かける職種。
なので利用者からすると話をする回数も増えるので、とても身近な職種ですよね。
【生活支援員】の仕事内容とは?
【生活支援員】の仕事内容は、介護士、ヘルパーなどの資格保有者のサポート的な仕事がメインとなります。
福祉の現場では、相手の体に触れて仕事をすることが多いです。
しかし【生活支援員】の資格は、「介護」できる資格ではないので、あくまでサポート的な仕事内容になります。
ただし介護の現場なので、『夜勤』があります。
[chat face=”sakana1.jpg” name=”mafi” align=”right” border=”gray” bg=”none”] 【生活支援員】は夜勤も可能な資格なんだね。 [/chat]
また単独で行動する場合は、社会福祉士や、介護職など様々な福祉関連の職種の中で、一番利用者に近い場所で仕事をする職種です。
適切なサービスを持ってきたり、困りごとを解決してあげるのではなく、「利用者と一緒に、継続的に解決できる解決方法を見つける仕事」なので、利用者と同じ目線に立って、物事を考える必要があります。
上からでもなく、下からでもなく、真横の位置で話ができる職種です。
【生活支援員】のなり方とは?
生活支援員のなり方に決まりはありません。
多くの施設では、
- 現場経験がある
- 保健師、看護師、保育士の資格を持っている
- 施設が定めた研修を修了した
このような人に『修了書』を発行し、【生活支援員】を認定しています。
【生活援助員】と【生活支援員】の違いとは?
【生活援助員】と【生活支援員】の違いを簡単にまとめてみます
従事場所 | シルバーハウジング | 福祉施設 |
仕事内容 | お節介な管理人 | 有資格職員のサポート的 |
資格取得方法 | 法人職員になる | 様々 |
夜勤 | なし | あり |
給料 | 13万円程度 | 13万円から |
2つの資格は、給料面はあまり変わりませんが、従事場所や仕事内容、特に夜勤の有無に関して大きな違いがあります。
【生活援助員】と【生活支援員】の給料について
【生活援助員】と【生活支援員】の給料についてですが、どちらも、
13万円程度/月
と金額は低めです。
なぜなら、
- 毎日の勤務ではない(週3~)
- 資格がなくても、誰でもできる仕事内容である
若い人にとっては収入としては少なすぎるので、正規の仕事にするよりは、主婦や定年退職後の人がパートやアルバイト的な意味合いで仕事をしていることが多いように感じます。
ただ【生活支援員】の場合には夜勤形態や勤務日数によっては、収入も変わってきます。
13万円+夜勤手当5万円+年齢、出来高など=約20万円~
約20万円としてもボーナスも含めて生涯年収を考えると、あまり高くはない給料ですよね。
まとめ
【生活援助員】と【生活支援員】の仕事内容や資格の取得方法についてまとめてみました。
同じ福祉の現場で活躍する似た名前の資格ですが、仕事内容は全く違います。
よかったら参考にしてくださいね。