保健所に勤めていました、現役管理栄養士、mafiです。
管理栄養士の人の中には、今後、市役所に勤めたいと考えている人もいると思います。
・市役所の管理栄養士になりたいけど、どうやって採用されるの?
・採用に有利になる方法ってあるの?
・市役所の内部に知り合いがいないと、採用は難しいの?
このような疑問を解決できる記事を書いてみました。
採用試験を受けるまでは、不安なことも多いと思うので、良かったら参考にしてくださいね。
市役所の管理栄養士の採用方法
市役所の管理栄養士になるには、たった1つのステップがあります。
- 採用試験に合格する
これだけです。「それが難しいんだよ!」といわれると思うので、詳しく書いていきますね。
なので、まずは採用試験に合格することが、採用の最低条件ですね。
市役所の採用試験とは?
採用試験の勉強方法については、コチラの記事で詳しく書いているので見てください。
試験勉強で重要なことを簡単にまとめると、
- ポイント1:『偏差値』ではなく、『地頭力』が試される
- ポイント2:『一般的な概念』を問われる
要は、『公務員の試験自体が、少し特殊』なので、合わせた勉強が必要になるのです。
どんな年齢が合格するの?
正直、受験する市によって、まちまちです。
- A市:36歳まで
- B市:60歳以下
僕が勤めていた時は、当時20代後半で僕より2つ上が3人、僕より1つ下が2人いました。同じ年代に6人も管理栄養士を採用するなんて、どういう考えなんでしょうね。
市の財政が潤っていないのであれば、給料が安くすむように、年齢制限を下げているでしょうし、
経験豊富な人材を求めるのであれば、年齢制限は無いにも等しいかもです。
また2020年からは、ロスジェネ世代の採用を促す、国の法律もあります。
いい記事。
宝塚の衝撃! 倍率400倍 | NHKニュース https://t.co/htlBbvJdD6— mafi@web触れる管理栄養士 (@mafidoma) January 9, 2020
ロスジェネ世代の人の転職は、これからしばらくの期間は、有利かもしれませんね。
市役所の管理栄養士採用に有利に傾く情報
僕は市役所での勤務経験があるのですが、管理栄養士の採用について感じることが、いくつかあります。
- 大学の卒業歴ではなく、最終学歴が優先
- 市に知り合いがいる程度は、採用試験に無風
- 容姿や字のキレイさは関係ない
では順番に解説しますね。
大学の卒業歴ではなく、最終経歴が優先
実は僕が勤務経験した職場では、大学新卒の管理栄養士の採用は、ここ10年以上、ありませんでした。
つまり、4大を出てすぐに管理栄養士採用する自治体は無かったです。
もちろん、「新採用者しか、採用しない」市もあるのですが、僕の例のような「新採用を採用しない市」に対しては、大卒新採用者が受験しても、ある意味無駄かもです。
だって、経験者しか採用しないのだから。
わかり切っているところに、奇跡を期待して望んでも、奇跡は起こりません。
僕と同世代の管理栄養士はこんな人たちだった
実際に僕と同じ時代に合格していた管理栄養士たちの経歴はさまざま。
- 生命保険企業
- 別の公務員の臨時
- 福祉施設
- 病院
- フリーターだった
など面白い経歴の持ち主たちで、最終学歴はさまざま。
大学の卒業歴であれば、国立の有名大学卒の人もいれば、僕のようにFラン私大卒、無名の短大卒の人など、とにかく幅広い。
つまり、Fランの僕でも採用されているので、大学の卒業歴は関係ないです。学歴を気にしなくてOKです。
最終経歴の面白いポイント
公務員に合格している人を観察してみると、最終学歴に面白い傾向を見ることができます。
それは、採用条件が厳しい職を経験していると、有利ということです。
つまりどういうことかというと、「行政側」がその人を判断しきれていないという特徴があると思いますよ。
例えば、クレジット会社出身
クレジット会社は、自身や親族に借金やブラックリスト経験者がいると採用をしません。なので、クレジット会社出身=親族はお金にきちんとしている、ということがわかります。
自衛隊、警察出身も有利
自衛隊、警察は、採用時に親族に犯罪者がいないか調査をされます。なので、「自衛隊、警察出身=身元が保証されている」ということがわかります。
採用で見ている最終経歴とは
- 一度就職していることで、人間性が試験された証明になる
- 働いてきた現場によって、今の能力が判断できる
要は、市役所も血統証付きの『ブランド品』が欲しいのです。
身元調査については、現在、公務員の採用試験では、行わないことになっています。
なので、
一度採用されている=前の会社のお墨付き
そんな判断をしている行政がほとんどです。
市に知り合いがいる程度は、採用試験に無風
ちなみに「市役所に知り合いがいるから、有利だね」そんな言葉を聞いたことがあるかもしれませんが、正直、課長程度の知り合いであれば、採用試験には、なんの影響も与えられないです。
採用を決めるのは、もっと上の人達です。
しかも例え、市役所トップ10のうちの1人、つまり、面接官に採用をお願いしたとしても、他の面接官の点数が低ければ、合格することは無いですね。
ちなみに、僕の市では、副市長の子供が採用されていますが、2回落ちて、3回目で合格していましたす。
3年も浪人しつつトライするなんて、他の仕事に浮気せずによく頑張りましたよね。それだけ合格したかったのかもしれません。
職種は「主事」で「管理栄養士」ではありませんが、採用は意外に皆に公平だと僕は思っています。
容姿や字のキレイさは関係ない
あと、手書きの時代ならまだしも、現代はパソコンの時代。
外見的な容姿や、書く字の美しさは、採用試験であまり重要ではないです。
おそらく、仕事ができる人は、それなりに身だしなみが整っていますし、字も個性的で達筆です。
これからの時代は、
- Word、Excel、PowerPointが十分使えること
- 車の免許を持っていて、すぐに運転に出ていけること
- teams、zoomなどのオンライン会議を開催できること
必須ですね。
もしこれらの能力が無い新人が入ってきた場合は、現場の力が一気に抜けてしまいます。
あと、仕事も「電子起案」といってシステム上で文書を作るようになります。
コロナ禍が自治体のオンライン化も促進しましたね。
公務員試験の採用に重要なのは人柄
僕が重要だと感じているのは、「人柄」です。
- 面接官が望んでいる回答ができる賢い人
- コミュニケーション能力が高いムードメーカー的な人
- 冷静に同じことの繰り返しを正しく行えること
公務員の世界は「新しいことしたい!」とか、「クリエイティブしたい!」という人は望んでいません。なぜなら「変わらないことを美徳」にしているからです。
新しい事業はとことん嫌うのが公務員です。なので、コロナ禍は公務員にとってストレスフルな世界だったでしょうね。
採用に向けてまずやること
採用に関して不安があるのであれば、とにかく、「志望動機」を固めましょう。
ここが決まっていると、例え珍しい最終経歴が無くとも「お!?」と面接官に思わせることができますよ。
また、採用試験は複数の市町を受験することも重要です。
- A市:経験者
- B市:新卒多め
市町によって、採用人数の違があります。詳しくはコチラの記事で。
その市町のコンセプトを読み取って、採用試験を受けてくださいね。
管理栄養士でもうつ病になる可能性
あと、念のために書いておきたいことが1つ。
管理栄養士の職場には、保健師が共存していることが多いのですが、保健師の20人に1人は、うつ病で、病気休暇に入っています。
- 自分が納得できない仕事を、上司に命令される
- でも断れず
- 自分を責めながら、毎日を送る
公務員の職場といえども、このような状況になってしまうと、うつ病になりかねません。
公平と思われている公務員の職場でも、議会の時期やコロナ禍では帰れない日が多い部署、はたまた無風で全く忙しくない部署と、まったく平等ではありません。
そんな時には「みんなはしていても、自分はしない」など信念の強さは持ちましょう。
僕は断ります。結果、浮きました!
なので何度も上司とケンカもして、人事異動も経験しましたが、結構、僕みたいなタイプの人間も公務員にいますよ。
その経験のおかげで、こんなところでブログ書いています。
まとめ
市役所の管理栄養士の採用に関して、裏話を少し書いてみました。
今回、ここに書いた話はあくまでも、僕の主観です。
全ての公務員の採用試験が、このパターンではありません。
ですが、どんな悪条件の中でも、「やりたいことがあって」上司や市民、周りの人間に立ち向かっていけるような、心の強い人が採用されると思います。
合格して、素敵な春を迎えることができるといいですね。
▼具体的に公務員を目指している方は、コチラの記事もどうぞ。