管理栄養士のmafiです。
「食」に関する大学を卒業すると、様々な資格を取ることができますよね。
- 管理栄養士
- 栄養士
- 調理師
- 栄養教諭
などなど。中でも、
- 食品衛生管理者
- 食品衛生責任者
については、似たような漢字が並んでいて、どんな資格で、いつ役に立つのかよくわからないという人もいると思います。
そこでこの記事では、【食品衛生監視員】【食品衛生管理者】【食品衛生責任者】の違いと、役割、また履歴書への書き方についてまとめてみます。
良かったら参考にしてくださいね。
【食品衛生管理者】と【食品衛生責任者】の違いとは
まずは、【食品衛生管理者】と【食品衛生責任者】の違いをまとめておこうと思います。
- 【食品衛生管理者】は国家資格で、乳や食肉などを扱う企業の現場で活用できる資格
- 【食品衛生責任者】は講習を開催する組織が発行し、カフェや飲食店など、現場で食品衛生に責任を持つ資格
と言えると思います。
【食品衛生管理者】は国家資格で難易度がとても高いです。
しかし、限られた職場でしか活用することができないと言えます。
反対に、【食品衛生責任者】は講習を受けることで誰でも取得することができる資格です。
『飲食店営業許可』や『喫茶店営業許可』の取得時には欠かせない資格なので、飲食店で働く時に重宝される資格ですよね。
食品衛生管理者とは
続いて、【食品衛生管理者】についてです。
食品衛生管理者とは、食品衛生法第48条の規定により、食品衛生法施行令第13条の下記に示す食品を製造又は加工する施設において、配置することが義務付けられた国家資格です。
[box04 title=”食品衛生法施行令第13条の施設とは”]全粉乳(その容量が千四百グラム以下である缶に収められるものに限る。)、加糖粉乳、調製粉乳、食肉製品、魚肉ハム、魚肉ソーセージ、放射線照射食品、食用油脂(脱色又は脱臭の過程を経て製造されるものに限る。)、マーガリン、シヨートニング及び添加物を扱う施設のこと[/box04]
食品衛生管理者の資格については、持っていても、活かすことができる職場は、この『食品衛生法施行令第13条』に書かれた食品を扱う現場に限られるということです。
食品衛生監視員のなり方
【食品衛生管理者】の資格は、厚生労働省管轄の国家資格になっています。
なり方は、2種類あって、
- 養成大学を卒業すること
- 「食品衛生管理者資格取得講習会」を受講すること
です。
「食」や「保健衛生」の大学を卒業していれば、食品衛生監視員をすでに持ってる場合が多いです。
また国家資格といっても、難しい試験を受ける訳ではなく「食品衛生管理者資格取得講習会」という講習会を受けるだけで資格とすることができます。
食品衛生管理者の講習会の受講資格
食品衛生管理者の講習会は、誰でも受けることができるわけではありません。
厚生労働省のHPによると、
(1)医師、歯科医師、薬剤師、獣医師
(2)学校教育法に基づく大学、旧大学令に基づく大学又は旧専門学校令に基づく専門学校において医学、歯学、薬学、獣医学、畜産学、水産学、農芸化学の課程を修めて卒業した者(関連通知)
(3)都道府県知事の登録を受けた食品衛生管理者の養成施設において所定の課程を修了した者
(4)学校教育法に基づく高等学校若しくは中等教育学校若しくは旧中等学校令に基づく中等学校を卒業した者又は厚生労働省令の定めるところによりこれらの者と同等以上の学力があると認められる者で、食品衛生管理者を置かなければならない製造業又は加工業において食品又は添加物の製造又は加工の衛生管理の業務に3年以上従事し、かつ、都道府県知事の登録を受けた講習会の課程を修了した者
※(4)により食品衛生管理者となるための要件を満たした者については、衛生管理の業務に3年以上従事した製造業又は加工業と同種の業種の施設においてのみ食品衛生管理者となることができます。
この条件に当てはまる人が、「食品衛生管理者資格取得講習会」を受講できることになります。
▽受講に必要は料金等は、厚労省のHPで確認してくださいね。
厚生労働省
食品衛生管理者を履歴書に書くメリットとは
食品衛生管理者を持っている場合、カフェ、飲食店、行政、食を扱う企業に履歴書を提出する場合、書いておくことをオススメします。
「食品衛生管理者資格取得講習会」も無料ではなく、受講に20万~30万円のお金がかかります。
企業としては新規で受講させる職員を採用するよりも、既に持っている人を採用したほうが良いですよね。
大学生の場合は、卒業して取得できる資格になるので『取得見込み』と記載をしておきます。
食品衛生責任者とは
食品衛生責任者とは、食品に関する専門的な知識を持って、そのお店を運営できる人のことです。
喫茶店営業許可、飲食店営業許可を取得するための、申請書に「食品衛生責任者」の名前を記入する必要があり、また営業許可を取得したあと、その人の名前の入った名札をお店の見える位置に掲示居する必要があります。
▼食品衛生責任者のなり方についてはコチラ
この食品衛生責任者という資格を認定するのが、「食品衛生監視員」の人たちです。
いわば、「監視員」は「責任者」のボスみたいなものですね。
食品衛生責任者を履歴書に書くメリットとは
食品衛生責任者を持っている場合、カフェ、飲食店、食を扱う企業に履歴書を提出する場合、書いておくことをオススメします。
[chat face=”sakana1.jpg” name=”mafi” align=”right” border=”gray” bg=”none”] 行政へ提出する履歴書では、あまり関係のない資格です [/chat]
特に飲食店のバイトや、新規で人を探している場合、食品衛生責任書の人が入ってくると、開業の申請書などを早めに出すことができるのでメリットとなるはずです。
資格がかぶる場合もある
これから飲食店を開業しようとしている方からの話で時々耳に挟むのが、
[chat face=”man1.jpg” name=”女性” align=”left” border=”red” bg=”none”] 私は、食品衛生管理者の資格を持っているので、食品衛生責任者の資格を取らなくても営業許可証に名前が書けますか? [/chat]
という話。
答えは、○マル。
食品衛生管理者の資格があれば、食品衛生責任者の資格を取得しなおす必要はありません。
▽【食品衛生責任者】についてはコチラの記事にも書いているので、参考にしてくださいね。
まとめ
食に関する3つの資格についてまとめてみました。
履歴書に書けるものとしては、強い資格、弱い資格などあるので、自分がこれから履歴書を提出する相手先を見き分けて書くことができたらいいですね。
良かったら、参考にしてください。