食品ロスの原因とは?管理栄養士ができることは何か。

オリンピックに向けて、食べ残しである食品ロスを減らす取り組みをするらしい。

 国際的な課題である食品ロスの削減に向け、2020年東京五輪・パラリンピック組織委員会が本格的な議論を始めた。大会期間中は約1500万食の食事を提供する五輪ではこれまで大量の食品廃棄物が生じてきた。効果的な対策を打ち出すことができれば、五輪史上初の試みとなる。ノーベル平和賞受賞者で、ケニアのワンガリ

管理栄養士として思うことがあったので、この分野のキャリアを作りたい人の参考になればと書いておきます。

 

目次

消費社会に「抑制」を問えるのか

今回のオリンピックの取り組みで注目したいのは

食品ロスを『抑制する』方向

で考えられているところ。

 

食品ロスとは

食品ロスとは、本来調理されたまた未調理の食べることができる食材を、食べることなく捨ててしまうこと。

この日本という大量消費社会で『抑制』を唱えると、『食事を食べるな』という意味に聞こえてしまう。

 

今ある食べ物を「転換」の意識を持つ必要性

本来、食事が提供されるときは、食べる相手が『食べることを望んでいる』から食事を提供するよね。

だからこそ、相手が食べてくれる。

でも今食品が余り、ロスしているのであれば、食べる以上に作られている現状があるということ。

このミスマッチのが生み出す食品ロスの原因を、転換する意識が必要だよね。

 

食べたいものを想像しない

作り手は、相手が食べたいものを勝手に想像して作ってはいけない。

  • これ食え!→自分の母ちゃん
  • 口に合ったものを→プロの料理人

だよね。

作り手はプロの料理人を目指して、食べる人を知らなければいけない。


 

食べる側を知る必要性

注意したいのは、勝手に相手を思い、勝手に必要性を想像して食事を提供するのではなく、本当に求められている食事の現状をきちんと把握すること。

でないと、牛肉ばかり食べられて、野菜だけが残りかねない。

食べる相手が変われば、献立上の食材の量も、種類も変わってくるはず。

見た目が良い料理を作ることができる人は、Webの世界にたくさんいる。

しかし、この食事内容と食べる側のマッチングができる人は、まだまだ少ない。

 

食品ロスを転換するためのメニュー考案

いくらプロの料理人でも、いきなり食べる人のアセスメントをするのは難しい。

そこで僕は管理栄養士が入ることができると思っている。

管理栄養士が実践できると思う新たなキャリア形成は、調整可能なメニューの考案。

単に基準が決まった1皿メニューではなく、食べる側自身が「ポーションコントロール(食事の量と質を選択)」できる献立の考案。

ハンバーグという1皿メニューは、どこを食べてもエネルギーとたんぱく質ですよね。

これを牛肉と温野菜サラダというメニューに変えれば、たんぱく質を摂りたいならば、牛肉を多く食べる。

ミネラルを多くとりたいならば、温野菜を多く食べる、という調整がでる。

味に関しては、ソースやドレッシングで好みの味に変えることができれば様々な応用が利く。

 

食べるのを辞めれば「食品ロス」が減るわけではない

とうことで、僕は食品ロスを減らすことができる食べ手と作り手をつなぐこと、コーディネート役を管理栄養士が担うことができると思っている。

そのためには、僕たちもどういう世代、職業の人が、どういう栄養素を必要としているかなど、食べたいものの情報を持っておく必要がある。

コーディネートするんだから、情報は必要だよね。

日本人の食事摂取基準について紹介しています。

 

作り手の情報収集の手法の1つにこんなアプリ

すべての食事には、つくった人の気持ちが込められている。そんな「食べて」の想いを最後まで「食べ手」まで届けるのが、TABETEの役割です。

近くのお店で余ってしまった料理をお得にレスキュー!

と、余った食事を仕事の帰り際に購入できたりするアプリ。

 

まとめ:管理栄養士が食事内容と食べる側の要望をマッチング

食事をして、それがストレスになってしまっては元も子もない。

そんな最悪な状況を避けるために、調理する側も食べる側のことを知り、また食べる本人も自分に必要な栄養素と料理の特性を知って、食べる時にお互いで食事の調整できるといいよね。

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