3歳で言葉が遅れている理由とは?言葉がはっきりしない5つの原因と改善のヒント

管理栄養士のmafiです。
僕は仕事で、小児の健診も担当しています。

その中で、特に最近お母さん方の悩みで多いのが、子どもさんの言葉の遅れです。

  • 周りの子はみんなしゃべっているのに、うちの子はなぜ遅れているの?
  • いつになったらしゃべりだすの?

そんな悩みを解決できるきっかけになればと、記事を用意しました。

僕は医者ではないので、あくまで参考程度に読んでもらえたらと思います。

目次

健診での言葉の遅れは母の心に刺さる

母親が自分の子どもの言葉の遅れについて気づく1番の機会は『健診』です。

同じ1歳半、もしくは3歳の子供が集結する健診の待ち時間中は、同時期に生まれた他のお子さんを観察する時間がものすごくあります。
この待ち時間中に、

メリット

  • 友達ができた
  • 子育てに関していい情報をもらえた

などのメリットももちろんあるのですが、

あれ?他の子は言葉をしゃべっている・・・

周りのお子さんを見て、自分の子供の言葉の遅れに気づく人も少なくありません。

お母さん、自分を責めないで

同年代の周りの子供が言葉を発しているにも関わらず、自分の子供が言葉を発していない場合、

[chat face=”man1.jpg” name=”母” align=”left” border=”red” bg=”none”] なぜ、自分の子供は言葉をしゃべらないのだろう [/chat]

不安になりますよね。

また親族の方や、通りすがりの見ず知らずの人から、悪気はないのでしょうけれども、

・3歳なのにまだしゃべらないの?
・育て方が間違っているのでは?

なんて言葉をかけられた時には、とても傷つきますよね。

でも、
お母さん、自分を責めないで。
大丈夫、あなたの育て方が間違っているのではないのです。
お子さんのタイミングが合っていないだけなんです。

考えられる、3歳で言葉が遅れている理由は5つ

一般的に、日本の子供は1歳半健診の頃には、

・ブーブー
・マンマ

など、何らかの意味がある言葉を発音し始めます

でも言葉が遅れている子どもは、この1歳半、3歳児の健診の時に、

  • じっとこちらを見ている
  • 泣き叫び続けている
  • 「アーアー」「ヂューヂュー」と意味不明な言葉を言う

など、意味のある言葉について発音できないことが多いです。
そんな時は、やはり理由があります。

1.発達障害

1番に気にするのは、『発達障害』ですよね。

『発達障害』の場合は脳に異常があるので、一般的な子供と同じように育てようとすると、求めた結果と違う結果につながることが多くなります。
そこで、療育施設や特別支援学級などに通い、お子さんのペースに合った教育が必要になります。

でも注意したいのが、ほとんどの場合は発達障害に見えて、発達障害ではないパターン、ということです。
医師の診断を受けていないのであれば、むやみに『発達障害』とはとらえないことをオススメします。

発達障害の様子

発達障害の場合、あくまで僕の見解ですが、言葉が遅れている他にも、他の子どもさんと比べてできないことが複数あります。

例えば、

  • モノが持てない
  • 歩けない
  • 興味を示すものが限られている

などです。
心当たりがある場合は、一度医師の診断を受けることをオススメします。

2.耳に異常がある

言葉が遅れている子どもの中には、まれに耳に異常がある子がいます
耳に異常があると、音がうまく聞き取れません。

しかし、いくら一緒に過ごしている母親でも、耳の異常にはなかなか気づくことができなものです。

なぜなら、音が少しでも聞こえていると、子どもは反応してしまうからです。
するとお母さんたちは、
[chat face=”man1.jpg” name=”母” align=”left” border=”red” bg=”none”] あ、ちゃんと聞こえている [/chat]
と感じてしまうのですが、

  • 何か意味不明な音が聞こえている

ことと、

  • きちんと音が聞こえている

ことは大違いなんです。

少しでも気になれば、耳鼻科の受診をオススメします。
[chat face=”sakana1.jpg” name=”mafi” align=”right” border=”gray” bg=”none”] 小児科では、気づかない場合が多いです [/chat]

耳が聞こえていない時の様子

耳が聞こえていないときは、

  • 言葉が遅れている時
  • まっすぐに歩くことができない
  • よく頭をぶつけている

そんな子どもだと僕は感じています。

耳には、『三半規管』という、人間のバランスを保つ機関があります。
耳に課題がある場合、その三半規管が上手く機能しておらず、歩行を始めたばかりの子供は、よくコケています

3.口腔内に異常がある

子どもの口の中は、母乳を飲み始めることによって急速に発達が始まります

その過程の中で、舌の動きに課題があると言葉を発しにくくなります。

大人でも、舌が短かったり、長すぎる人は、言葉を発しにくい状態になります。
また、舌が動かない場合も、活舌が悪くなると言われたりしますよね。

2~3歳の頃に、活舌が良くなるので『舌小帯』を切っている大人も少なくないと思います。

口腔内に課題を感じられる場合は、近所の歯医者の中でも、『口腔外科』を扱っている病院を受診することをオススメします。

4.言葉のシャワーが足りていない

僕が3歳の健診で最近1番感じていること、それは『子ども本人が、言葉のシャワーを浴び切れていない』という点です。

外国に行った際に、急に自分の口から現地語をしゃべり始めた経験はありませんか?

僕は現地の人と10分でも話をしていると、脳が『わからない言葉』でいっぱいになり、夜も夢でその言語が脳内に溢れ、翌日はなぜか口から現地語が出てくることがあります。

実は、子どもが言葉をしゃべり始めるのも同じことなのです。
子どもの中には、言葉をため込む場所があって、その場所がいっぱいになったときに言葉が口からあふれ出します。
[chat face=”sakana1.jpg” name=”mafi” align=”right” border=”gray” bg=”none”] って、想像での話ですが [/chat]
最近のお母さんたちはとても教育に熱心な方が多く、静かな環境で、洗練した知育教材を使っておられる方々が多いです。

  • 普段口数が少ない母親
  • 汚い言葉を覚えさせたくないのでテレビを見せていない
  • 子どもが1人っ子
  • 近所の子供と遊ぶ機会がない
  • 音が出るおもちゃを与えていない

確かに、教育上このようなことに気を付けるのは重要です。

『汚い言葉』は確かに、語尾が強く、人の心に残りやすいものですから。
子どもも、すぐに覚えてしまう場合が多いです 笑

言葉のシャワーが足りていないときの様子

言葉のシャワーが足りていないときの様子としては、

  • しゃべっている多くの人を見かけた時に、不審そうに、怖そうにしている
  • 人の居ないところに行きたがる
  • 静かな場所を好む

1歳半ではまだこのような様子はわかりにくいですが、3歳になるとこのような様子を見てとれます。
特に集団の健診になると明らかです、お友達同士で遊んでいる子どもが多い中で、母親にべったりくっついていて、まして言葉が遅れているとなると・・・ね?

5.その他

その他として、恐怖心で言葉が出なくなってしまった子どもさんもいます。
近年は災害で極度の恐怖を感じてしまうと、このような症状のあるお子さんもいます。

様々な心のケアを行う中で、1番大切なのは、本人のペースに合わせてあげること。

本人も、しゃべりたくない子もいれば、本当はしゃべりたいけれどもしゃべらないことを選択した子もいます。
大人は本人のペースが見える形で見えないので、不安にもなりますし、焦燥感にもかられます。

でも本人は、その道を選んでいるので、本人に任せましょう。

そして、言葉以外の部分を伸ばしてあげたらいいのです。
計算が好きなら計算を、本が好きならば本を。

あと10年後には、言葉をしゃべっているかもしれませんし、もしかしたらしゃべっていないかもしれません。
知識を高めてさえ上げていれば、研究者や、作家など、本人の特技を生かすことができる仕事につくことができます。

言葉の遅れや言葉がはっきりしないことの改善が期待できる方法とは?

言葉が遅れている場合、病院受診が必要な場合もありますが、言葉のシャワーが不足している場合、改善が期待できる方法があります。

それは、言葉のシャワーを浴びせること。

そう、子供が理解している、理解していないという問題を置いといて、とにかくお母さんがひたすら声を出して、本を読んであげることです。

例えば幼稚園が始まっても自分でトイレに行くことができない子供もいるのですが、
[chat face=”sakana1.jpg” name=”mafi” align=”right” border=”gray” bg=”none”] お父さん、お母さんのトイレ姿、見せてあげてますか? [/chat]
僕は、よくそう聞きます。

だって、身近な人がトイレをしている様子を見たこともないのに、ひとりでトイレに行くことができるわけがありませんよね。
また、トイレを「恥ずかしいことだ」という印象を持ってしまった子も、なかなかおむつが外せません。

とにかく、親が態度で表現することが必要なのです。

音読にオススメの本


浜辺にグランドピアノが打ちあがっているのを発見した用務員が、通りかかった体育教師といっしょにスロープの低い側にまわってグランドピアノを押しはじめることから始まる物語です。
童話のようで、童話になり切れていないお話で、読んでいるお母さんも楽しむことができます。


まどみちおの詩集。いつの時代になっても、愛される詩集ですよね。この本は、音読した時の日本語の音がものすごくきれいでおススメです。


小学校に上がり始めたら、必ず目にするエルマー。言葉の選び方がとてもきれいな本です。子供って、恐竜の挿絵が好きな子が多いですよね。


世界中で人気のあるハリーポッターも、翻訳ではとても言葉を選ばれています。賢い子は、このような冒険ものも好きです。

でも本を音読するのは、意外にも大変です。

10分間、ずっと音読し続けてみてください。
子どもは飽きてどっか行ってしまうし、自分はさほど興味のない本だし。

でもひたすら、読み聞かせることがポイントです。
子どもにとっては、お母さんの音読は別の遊びのBGMでいいのです。

そんな時はDVDを流して、DVDにしゃべってもらうことも手です・

鑑賞にオススメのDVD


NHKの人気番組です。音楽も穏やかで、流しているだけで部屋の雰囲気も穏やかに染まりますよ。


岩合光昭さんのDVDは、『ネコも立ち止まってみるほど』ネコ目線でとても人気です。
言葉の語りも優しくておススメです。

10年後を考えて

子どもさんの言葉が遅れている状態は、とても気になることだと思います。
でも立ち止まってしまうよりも、5年後、10年後、先のことを考えてあげてください。

発音は遅れているかもしれませんが、その分知的レベルの好奇心は高まっている可能性が高いです。
今伸ばしてあげることができる部分を、伸ばしてあげたいところですよね。

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