年をとると、自分の体の衰えに、誰でも寂しさを感じるもの。
だけど、高齢者は時に認知症かと疑うほどに、同じことを繰り返し言うことがあります。
そんなときの、対応の話。
訴える高齢者
できない生活機能をアピール
歩けなくなった、起き上がれなくなった、服が着れなくなった、など、高齢者は若いころと比べてできなくなった生活機能についてアピールをしてきます。
「できない」と言われる家族は、どうもしてあげれない高齢者のことを可哀そうに思う反面、「できない」というマイナスな話を何度も何度も聞かされることで、気分も落ち、徐々に怒りさえ沸いてくるものです。
本当にできていないの?
でも、「できない」と繰り返し言う割には、歩いてトイレまで行き、起きてテレビを見て、寝る前には自分でパジャマに着替えていませんか。
これって、「できてます」よね。
家族は冷静に分析を
「上手にできているよ」と褒める
若い家族と比べれば、もちろん、できなくなっていることは確かです。
死に向かって、細胞が死に、体力が弱ってくるのですから、できないことが増えるのは高齢者として当たり前のことです。
だからこそ、自分で工夫しながら「なんとかやっている」んですよ。
そこで、家族は冷静に「そうやって工夫しているんだね。上手にできているね」と褒めてあげればいいです。
難しくなったことを一緒に悲しむ必要はありませんし、手伝わなければと責任に思う必要もないのです。
工夫しても難しいのであれば、専門職に見てもらう
生活行為が工夫してもできないのであれば、家族の手伝いが必要=要支援、状態であると想像がつきます。
支援が必要な生活機能については、まずはリハ職(理学療法士、作業療法士)にサービスに入ってもらうことをオススメします。
ヘルパー→お風呂に入るのを手伝ってくれる
リハ職→浴槽のまたぎができないのか、蛇口を回すことができないのか、どの機能が弱って何ができないのか判断し、筋力アップの方法を教えてくれる
ヘルパーの支援は、できないことを補うだけなので、今後一生ヘルパーの支援がないとお風呂に入れない状態です。
リハ職の支援は、できないことを、自分でできるように支援してくれるので、改善すれば、また一人でお風呂に入ることが可能です。
まとめ:「できないこと」は家族の手を煩わせないためにも、早めの改善を
要支援なら、ヘルパーは週に1~2回(介護保険)の利用です。
週の残り5~6日は、高齢者が一人で過ごすか、もしくは家族が高齢者の面倒を見ることになります。
リハ職は、筋・骨関節系の課題を改善できます。
栄養士は、低体重や筋力アップの食事指導ができます。
歯科衛生士は、嚥下や口腔機能について助言ができ、食事をより食べることができ
家族の手を煩わせないためにも、「できない」ことは早めに専門職に相談し改善をしたいですね。