脱水状態を作るな!脱水の原因となる筋肉疲労のサインとは【スポーツと栄養】

管理栄養士のmafiです。

2018年の夏は暑ったですね。
この夏の高校野球の決勝戦をテレビ観戦していた時、秋田の金足農業高校の吉田選手が大粒の汗を流しているのを目にして、脱水状態であることが気になりました。

脱水になると気分もポフォーマンスも下がるので、どうにかして防ぎたいよね。

この記事は、

  • スポーツをしている人
  • 高齢者や乳幼児に対し、脱水予防を指導する立場の人

などに参考になればと思っています。

 

目次

脱水の症状って?

一般的に言われる脱水の症状は、

  • 熱中症になっている状態

が多いです。

[chat face=”sakana1.jpg” name=”mafi” align=”right” border=”gray” bg=”none”] 脱水で症状が出る、というより、脱水によって熱中症になっているから様々な症状が出ているんだね。 [/chat]

熱中症の症状としては、

  1. めまいや顔のほてり
  2. 筋肉痛や筋肉のけいれん
  3. 体のだるさや吐き気
  4. 汗のかきかたがおかしい
  5. 体温が高い、皮ふの異常
  6. 呼びかけに反応しない、まっすぐ歩けない
  7. 水分補給ができない

というものがあります。

普段の生活では見られない症状がたくさんあります。
でも『運動』という特別なことをしている時だと、その特別さゆえに熱中症に気が付かないものなのです。

熱中症の症状 - 熱中症ゼロへ - 日本気象協会推進
熱中症について学ぼう:症状 熱中症の症状 熱中症は、高温多湿な環境に、私たちの身体が適応できないことで生じるさまざまな症状の総称です。 以下のような症状が出たら、熱中症にかかっている危険性があります。 症状1 めまいや顔 …

垂れる汗が10分以上続いたら、脱水症の一歩手前

僕は先に書いた熱中症の症状が出ていなくとも垂れる汗が10分以上続いたら脱水だと思うようにしている。

熱中症の症状がすでに出ている頃は、実は脱水症の対応としては遅い。
なぜなら、一度上がりきってしまった体温を元にも出すのは一苦労だからだ。

人の体は、普段そんなに大量の汗をかくようにはできていない。
汗を大量にかくのは、体によっぽどのことが起きている証拠。

体の水分を汗として出すには、結構なエネルギーと水分の移動が必要なんだよね。

僕はスポーツジムに通う程度しか運動はしていないが、バイクやランニングマシンを長時間使っていると、垂れるように汗が出る。
爽快な気分だけれど、終わってみると体には疲労が溜まっているのがよくわかる。

 

水を飲むだけだと、単に水っ腹を生む

汗をかいたら、とにかく水やスポーツ飲料を飲もうとするだろう。

「汗をかいたら水分を摂ろう」というイメージが幼少期からの指導で浸透しているから。
学校で、そう習ったよね。

でも、単に飲むだけでは体には吸収されない。
胃に溜まるだけ。

いわゆる、水っ腹を生む。

この状態だと水は、僕たちが望むパフォーマンスをアップする動きはしないし、むしろ負担にもなりかねない。

だからこそ体に吸収されるように、体で必要な役割を果たしてくれるタイミングで飲む必要があるんだ。

 

同じ気温でも汗をかく時、かかない時


引用:https://news.headlines.auone.jp/stories/sports/kos…

同じ気温でも、人によって汗の量は変わる。
また同じ人でも、汗をかく時とかかない時があるのだ。

その時は2つの要因があって、1つは甲状腺が関わり精神的な発汗を促すホルモンを出させること。

もう1つは、筋肉から水が出ていき汗が作られ、体温が調整されること。

[chat face=”sakana1.jpg” name=”mafi” align=”right” border=”gray” bg=”none”] ホルモンと筋肉が、発汗に影響しているんだね [/chat]

 

弱った筋肉は水を溜めない

筋肉は体を動かすバネという大きな役割がある。
でも実はもう1つ大きな、水を溜める場所という役割もある。

水は、筋肉に多く溜められているんだ。

脂肪が多い人は、水を溜める筋肉が少ないため、汗をかきやすいという話を聞いたことはないだろうか。

水を溜める役割を果たす筋肉が少ないためだ。

そして例えこの筋肉がたくさんある人でも、その筋肉が弱っている状態だと水を溜めることができない。

その状態が、2018年夏の高校野球の決勝戦で、秋田の金足農業高校の吉田選手が大粒の汗を流していた状態。

 

乳酸の蓄積は筋肉を疲弊させる

吉田選手は、連日連投していて筋肉には乳酸が溜まっていたはずだ。

乳酸が溜まり疲弊した筋肉は、水を溜めることができない。

その結果、あの日彼の体からは水が溢れていた。

あれだけ汗が出ていると、いくら水分を摂っても体に溜めることができないので、状態は一向に良くならない。

いくら水分を摂っても、アミノ酸を摂っても、疲弊した筋肉はすぐには戻らない。

 

脱水症予防には、疲労当夜にクエン酸を摂れ

もし筋肉が疲弊しているのであれば、一刻も早くクエン酸を摂るといい。

エネルギーであるATPを作るためにも必要なクエン酸。

乳酸も分解する。

参考:クエン酸の疲労軽減効果、国の研究所が否定…「有効性のデータない」
↑こんな意見もあるけれど、僕はクエン酸で筋肉の回復ができると実感している。

スポーツのパフォーマンスを高めるためには、できるだけ早く筋肉の乳酸を取り除き、筋肉を回復させ、水を溜める必要がある。

 

試合中はアクエリアスでアミノ酸

試合当日に飲むのは、アミノ酸が多く含まれるアクエリアスがいい。

クエン酸回路もよく回るだろうし、乳酸の分解も高め、筋肉の役割も高めるだろう。

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ポカリスエットはエネルギーが高いため、短期的な力を求める時に飲みたい。

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脱水予防のためには、いつ飲めばいいのか

僕が「脱水」の人を介抱してきた経験では、水分を飲ませて20~40分後には大体の人の様子が落ち着きた印象がある。

なので飲んだ水分が人の体に水分が行きわたるまでに約30分程度かかると逆算し、パフォーマンスの30分前には水分を摂る必要がある。

どれくらい飲むのか

飲めるだけ飲むことが大切。おそらく300~500ml程度飲めるなら、飲む。

でも500ml(ペットボトル1本分)飲めるってことは、相当喉が渇いているはずだよ。

ただ注意してもらいたいのは、飲んだ5~10分後にトイレに行ってもらいたいこと。

よくテレビのCMでは、飲んですぐパフォーマンス!という演出がある。

でも飲んだら、必ず不要な水分がろ過され、膀胱に尿が溜まる。

膀胱に水が溜まったままだと体のバランスも悪くなる(水が揺れるから)し、毒素も溜まっている(尿酸)し、なるべく出してしまおう。

飲んだらトイレ!これ鉄則。

 

まとめ:疲労時の垂れるような汗は、筋肉の水分を溜める役割が崩壊している可能性

筋肉が水を溜める役割を果たせば、緊張があり精神的な発汗があったとしても、ある程度汗を溜めておくのは可能だ。

ただ、筋肉はすぐには回復をしない。

それは誰もが「筋肉痛」で経験しているはずだ。

とにかくこまめなケアが必要。

水分を体に溜めるためにも、筋肉疲労はできるだけ早く回復させよう。

クエン酸はオススメです。

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