管理栄養士のmafiです。
今回はセルフでコーヒーを提供する際の、営業許可の考え方をまとめてみます。
セルフコーヒーと言っても、
オフィスなどに設置する機械のボタンを押すとコーヒーの液が出てくるものや、コーヒーをポットに作っておいて、飲みたい人が注ぐもの、お金を取る、取らないなど、いろいろな方法が考えられます。
・イベントでコーヒーを出したい
・営業許可不要だと嬉しいな
・お金を取って、セルフコーヒーを設置したい
・セルフコーヒーの提供方法について悩んでいる
そんな方々の参考になればと思います。
セルフコーヒーで「営業許可」の必要な場合とは?
まずは営業許可について、書いておきたいと思います。
営業許可とは、保健所に対して、「セルフコーヒーを置きます」という申請のことです。
セルフコーヒーを置くのであれば、
飲食店営業許可
もしくは、
喫茶店営業許可
になります。
参考:【飲食店営業許可】と【喫茶店営業許可】の違いとは?申請場所と手続き方法
営業許可が必要な時とは?
そして、この営業許可の提出が必要な場合は、
・調理行為により収益があるとき
に必要になります。つまり、
営業許可が必要なポイント
調理行為をする かつ 収益がある
つまり、調理行為をしなければ、収益があっても営業許可は不要ということが読み取れますよね。
調理行為って何?
では、調理行為とは何でしょうか?
ここで参考にしたいのが広島市の保健所の例です。
営業許可が必要な場合(by広島市)
この中に、営業許可の必要性の判断例として、
例1)インスタントコーヒーをカップに入れて、湯を注いで提供、お茶を急須で入れて提供する = 調理行為に該当 → 許可要
例2)缶コ-ヒーを、カップ等に入れずにそのまま提供、菓子や菓子パン、食品製造施設で作られたお弁当などを、そのまま、 又は容器のまま電子レンジで加温して提供する。 = 調理行為に非該当 → 許可不要
と書かれています。
つまり、調理行為があるか、ないかで、営業許可の必要性が変わります。
では調理行為とは何か
また調理行為についても書かれてますね。
例1)インスタントコーヒーをカップに入れて、湯を注いで提供、お茶を急須で入れて提供する = 調理行為に該当 → 許可要
例2)缶コ-ヒーを、カップ等に入れずにそのまま提供、菓子や菓子パン、食品製造施設で作られたお弁当などを、そのまま、
又は容器のまま電子レンジで加温して提供する。 = 調理行為に非該当 → 許可不要
■ 食品衛生法に基づく保健所の許可が必要な場合(調理行為を行う場合)
〇コーヒー、紅茶などの飲み物のみ(トースト程度は可)を提供する場合:喫茶店営業の許可が必要
◎うどん、スパゲッティ、オムライス等の食事を提供する場合:飲食店営業の許可が必要
と書かれており、
飲食店営業許可:食事
喫茶店営業許可:飲み物+トースト程度
と、食事を提供する場合は、飲食店営業許可を推奨されています。
詳しくはこちらの記事にて記載しています。
つまり、営業許可が不要な場合とは?
結論は以下です。
- 食べ物を提供するが、お金をとらない場合
- 作ったものを購入し、それを温める程度で提供する場合
ということになります。
セルフコーヒーの種類
セルフコーヒーと聞くと、
- 自動販売機などでコップにコーヒーを抽出するタイプ
- コチラが作っておいたコーヒーを、ポットなどに入れておき、勝手に飲んでもらうタイプ
- マシンなどを置いておくので、自分でコーヒー豆と水を入れドリップする、インスタントコーヒーを作るタイプ
- 缶コーヒーやパック入りの個別サイズを、買ったままの状態で提供するタイプ
などの場合が想定されますよね。
1つずつ見ていきます。
1.自動販売機-コップにコーヒーを抽出するタイプ
高速道路のパーキングエリアでよく見かける、コーヒーの自動販売機。
中でもコップがポンと落ちてきて、コーヒー液が入るタイプは美味しいですよね。
この自動販売機、実は設置をするために、保健所へ【喫茶店営業許可】が必要です。
この日本自動販売システム機械工業会のHPにも書かれているように、
◎喫茶店営業許可が必要となるもの
カップ式コーヒー自動販売、カップ式清涼飲料自販機
カップに液が注がれるタイプの自動販売機を使うには、喫茶店営業許可が必要なんです。
ちなみに食品衛生法にも、
喫茶店営業
喫茶店、サロンその他の設備を設けて酒類以外の飲み物又は茶菓を客に飲食させる営業(カップ式の自動販売機や飲用水の自動販売機を含む)
とあります。
2.作り置きを、飲みたい人が飲む(ドリップ・インスタント)
ドリップやインスタントの作り置きしたコーヒーを提供する場合です。
この方法で一番重要なのは「お金をとって、調理行為」をするかどうかです。
例えば、コチラは広島市が地域の人向けに出した、福祉目的の食事を提供する際に利用する食品衛生に関する指針ですが、
≫広島市保健所より
インスタントコーヒーをカップに入れて、湯を注いで提供、お茶を急須で入れて提供する=調理行為に該当=許可要
とあります。
▼詳しくは、コチラの記事も参考に
つまり、セルフコーヒーを提供する際にはお金を取るか、取らないかで変わってきます。
- お金をとる→営業許可が必要
- お金を取らない→営業許可はいらない
事前に誰かが湯を沸かしコーヒーを作ってポットに入れておくとしたら、これは「調理行為」となります。
この行為にお金が生じるのであれば、【喫茶店営業許可】が必要となります。
3.飲みたい人が、一から作る(ドリップ・インスタント)
では提供側がコーヒーを作ると、その行為が「調理行為」になり【喫茶店営業許可】が必要であれば、飲みたい人が一から作る場合はどうでしょうか。
この場合、
- お金をとる→営業許可はいらない
- お金を取らない→営業許可はいらない
ただし、豆の袋も、水の開封も、飲みたい人が機械に入れなければならないのです。
先ほどの広島市の指針を例にすると、
缶コーヒーを、カップ等に入れずにそのまま提供、菓子や菓子パン、食品製造施設で作られたお弁当などを、そのまま、又は容器のまま電子レンジで加熱して提供する=調理行為に非該当=許可不要
とあります。
ここでのポイントは「缶コーヒーを、カップ等に入れずに」「そのまま、又は容器のまま」という、【未開封】というところです。
未開封の物を、飲む人それぞれが取り扱うのであれば、飲食店営業許可も喫茶店営業許可も必要ありません。
『販売』になるので、収益が増えたら確定申告が必要です
4.買ったものをそのまま提供(缶コーヒー)
調理してしまうと営業許可が必要なら、単に買っただけのコーヒーではどうでしょうか。
▼格安缶コーヒー
お店で、既に商品として加工された缶コーヒーや、パック入りのコーヒーを購入して、そのまま提供、もしくは開封せずに温めて出す。
この場合は、
- お金をとる→営業許可はいらない
- お金を取らない→営業許可はいらない
先ほどの広島市の指針を例にすると、
缶コーヒーを、カップ等に入れずにそのまま提供、菓子や菓子パン、食品製造施設で作られたお弁当などを、そのまま、又は容器のまま電子レンジで加熱して提供する=調理行為に非該当=許可不要
とあります。
つまり、コーヒーの安全性は、その製品を作った会社で保障されているという解釈です。
【営業許可×不要×】セルフコーヒーでサーバーを使う編!
サーバーでコーヒーを入れて、提供すたい場合もあると思います。
自分で作り、飲む人が限定されているので、営業許可はいりません という回答の保健所が多く聞かれます。
社内や、研修に参加する特定の人に提供するのであれば、衛生面に気を付けてコーヒーを提供することも可能です。
詳しくは、管轄の保健所に確認することをオススメしますが、
ちはみに、ネスカフェアンバサー~♪と、職場に置くことができる、小さなコーヒーの自動抽出器がありますよね。
あのような機械は、不特定多数の人にコーヒーを販売する「販売機」ではなく、特定の会社や仲間内で楽しむ、コーヒー抽出機です。
特定の人で楽しむという目的が限定的なので、この場合、喫茶店営業許可は必要ありません。
こういう小さなコーヒー抽出機だと、便利です
営業許可不要【自宅カフェオススメ】気軽に購入できるコーヒーメーカー
自宅カフェで気軽に使うことができる、オススメしたいコーヒーメーカーは、下記の3つです。
- ネスカフェ ドルチェグスト ジェニオ2 プレミアム
- ネスプレッソ コーヒーメーカー イニッシア
- キューリグ
それぞれの特徴をまとめてみます。
もちろん、下記の3つのコーヒーメーカーの電圧は100V対応なので、自宅で十分使うことができますよ。
ネスカフェ ドルチェグスト ジェニオ2 プレミアム
向いている人
- コーヒーメーカーを購入ではなく、レンタルしたい人
- コンパクトなコーヒーメーカーが欲しい
- スターバックスコーヒーを自宅で楽しみたい人
- 本格的なコーヒーメーカーが欲しい人
- 子どもさんでも気軽に使うことができる
- カフェ開業に仕える質
ネスカフェのドルチェグストは1年ではなく、2年間の無料保証がついています。
またAmazonで、抽出カップの購入ができるのでとても便利。
特に、ネスカフェ ドルチェグストはスターバックスの抽出カプセルも購入できるので、気に入っています。
泡がきめ細かいので、家で淹れたとは思えない美味しさです。
2022年に新作の「ジュニオエス」が発売されていますが、抽出時間が伸びたこと、抽出振動が大きいこと、味はさほどかわらないことから、上記機種をオススメします。
ネスプレッソ コーヒーメーカー イニッシア
向いている人
- コンパクトなコーヒーメーカーが欲しい人
- カプセルの単価が安い
- 本格的なコーヒーメーカーが欲しい人
- カフェ開業に仕える質
Amazonで、抽出カプセルの購入ができます。
またコーヒーカプセルの単価を下げるために、
再利用できるカプセルの利用ができます。
中に入れるコーヒーは、スーパーにあるドリップ用のコーヒーでOKです。
営業許可のいらない飲食店を考えているならば
これからの時代、店舗DXがオススメです。
店舗DXとは
「営業許可取得済みのサービス、デジタル運営パックを使用して、【経営者】として運営する」ということ。
お店を運営するには、調理やレジなど人がこなしている作業がありますが、これらをDX化、要はセルフレジ・電子荷札・デジタルサイネージ・専用アプリ・オンライン接客などに変えることです。
DX化された調理サービスをgetすれば、その場で調理行為をしなくて良いので、営業許可は不要ですよね?
近年始まったばかりの店舗DXは、人件費の削減や顧客満足度の向上、在庫管理や発注業務の効率化につながります。
追伸:今のその悩みをお金に変える方法
おそらく、僕のサイトに検索から来られていることは、「気軽に設置できるモノで、小さなお金が稼ぐことができたらいいな」と思っている方が多いかと。
その悩み、質はお金になります。
理由は、同じように悩んでいる方がいるからこそ、僕も記事にしているくらい。
なので、アナタのその経験と経過をYouTubeに動画で載せておくことでサクセスストーリーを作ることができます。
ただ調べて終わり、にさせないのが小金稼ぎのノウハウ
「YouTubeはオワコン」と言われるかもですが、簡単に飲食店を開きたいと思っている方は意外に多いです。
なので、アナタの経験を動画にしておくことで、オープンした時の宣伝や、広告として動画を活用できて一石二鳥です。
まとめ
自宅カフェの営業許可は必要?
- お金をとる:必要
- お金をとらない:いらない
営業許可の提出方法はこちらの記事で
個人的に思うに、人に食べ物を提供することになるので、面倒かもですが届け出をしておくことで何かあったときの自分を守ることにもなるので提出しておくことがオススメです。
セルフコーヒーと一言で言っても、いろいろなパターンがあると思います。
今回は想定されパターンを、広島市の例をもとに、セルフコーヒーの営業許可の考え方についてご紹介しました。
食品衛生はまだまだグレー部分が多く、詳しく書かれたサイトが無いのはそのためです。
今後法律の解釈が緩むことはありません、生肉禁止もつい最近のことですよね。
そこで僕個人の考え方よりも、しっかり考えてある他市の例を使った方がわかりやすいかなと思って、書いてみました。
まだまだ解釈はグレー部分も多いですが、良かったら参考にしてください。